sts 14 「謎の少女」
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
うことは下か。
確かこのへんには下水道があったはずだ。音がした方向と入り口の場所を考えると、あそこの建物と建物の間の道の可能性が高い。
「あ……今何かゴリッみたいな音が」
「ああ、多分あっちだ。ふたりとも付いて来い」
薄暗い路地に走って向かうと、予想通り下水道への入り口があった。そこに近づいていくと不意に入り口の扉が開き、小さな手が現れる。
下水道から現れた人影は、顔立ちや背丈からして6歳ほどと思われる金色の長髪を持った少女。これだけならば下水道で遊んでいたとも考えられたが、彼女は地上へ出るのと同時に倒れる。反射的に地面を蹴って滑りこんだことで抱きかかえることには成功した。
顔色を見て衰弱していることは一目瞭然だった。ボロボロの布を1枚だけしか纏っていないことを考えると、何かしらの虐待を受けていたのかもしれない。
「……これは」
俺の視界に飛び込んできたのは小さな腕に巻かれた頑丈そうな鎖。それをずっと追っていくと、レリックのケースと思わしき物体が現れた。どう考えても迷子の保護というもので終わらせていい案件ではない。
俺は持ってきていたバックを揺する。何でそんなことをしたのかというと、連れてきていたファラを起こすためだ。彼女が出てくるまでの間に俺は一緒に居た彼らに静かに告げる。
「エリオにキャロ、悪いが休暇は終わりだ」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ