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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
SAO
心の温度
第16話
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剣が見つからないよ。』
キリト『そうだな…金属を持って来たら、作ってくれたりしてくれるか。』
リズベッド『えっ、それは…別にいいですけど……』
サチ『でもキリト、何処に採りに行くの?』
キリト『55層にだよ。』
サチ『55層?まさか、あのクエストの事?』
キリト『ああ、そうだ。』
キリトとサチが言っているのは、半月ほど前に開始されたクエストだ。
しかし、成功したプレイヤーは1人もいないとの事。

サチ『待って、そのクエストって、マスタースミスをパーティーに加えなきゃいけないんじゃなかった?』
キリト『確かな、でも、マスタースミスなんてそんな……』
リズベッド『ねえねえ、そのクエスト。私も付いて行っていい?』
キリトが言いかけた時、リズベッドが名乗り出た。
キリト『別にいいが、足手まといは御免だぞ。』
リズベッド『あら、私こう見てもマスタースミスなんだけど。』
サチ『キリト、連れて行こうよ。万が一のためだよ。』
キリト『そうだな、じゃあお願いするよ。』
リズベッド『これはどうも。』
という訳で、キリトとサチはリズベッドとパーティーを組む事となった。リズベッドは、早目に店を閉めて、転移門に一直線に向かう。

ーーーーーーーーーー

と思いきや…、
リズベッド『……。』
リズベッドはムスッとした表情となっていた。
何故かというと、キリトが転移門近くの出店に走り込んで行ったからだ。
サチ『はは……。』
サチはそんなリズベッドを見て、引きつった顔で笑った。
この時2人は、転移門の傍にあるベンチに腰掛けていた。

一方、転移門の辺りでは…、
『おい、あそこのベンチに座っているのって、〈青の槍壁〉じゃないか?』
『間違いねえ、〈青の槍壁〉ことサチだ。』
『お前話し掛けたらどうだ?』
『馬鹿野郎、んな事したら引っ叩かれる程度じゃ済まされんぞ??』
サチに気付いて騒ぎ始めていた。

リズベッド『あの〜、サチさん?』
サチ『普通にサチでイイよ。どうかしたの?』
リズベッド『あんた、何であんな奴とパーティーを組んでいるの?』
サチ『キリトの事?』
リズベッド『そう。』
リズベッドは、今まで気になっていた事をサチに聞いた。
サチ『私とキリトは以前、私達がいたギルドを壊滅させたの。』
リズベッド『??』
サチの言葉を聞いたリズベッドは驚いた。
サチが言っているのは、本作の第3話における出来事の事だ。
リズベッド『それって、冗談?』
リズベッドは恐る恐るサチに聞いた。
サチ『ううん、本当。私とキリトは、ベータテスターである事をずっと隠していたの。けど、それが原因で、ギルドは消滅したの。だから私達は、必ずこのSAOをクリアしようと約束したの。キリトが私を守り、私がキリトを守るって。』

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