第五十五話 最後の戦いその九
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「それでもね」
「いけるわ」
「じゃあね」
それならとだ、菊は言ってだった。
まずはだった、怪人に対して。
左手からあるものを投げた、それは。
手裏剣だった、十字のそれを幾つか急降下しつつ攻めて来る怪人に向かって投げたのだ。その手裏剣がだった。
怪人の翼を撃った、貫きはしなかったが。
翼にダメージを受けた怪人は空中でバランスを崩した、その怪人に。
菊は怪人のすぐ前に垂直に跳びだ、頂点が怪人のその高さだったが落下する瞬間になるまさにその時に。
怪人に上から踵落としを浴びせた、後頭部に。これが決め手になった。
菖蒲はその剣を今は使っていなかった、だが。
怪人が来たその時にだ、かわし様に。
その横から闘牛士の要領で剣を刺して。
それでダメージを与えた、怪人はそれで動きが鈍り着地した瞬間にバランスを崩し菖蒲の方に振り向く動きが僅かだが遅れたが。
菖蒲はその隙に跳んだ、そこから。
怪人に対して両足を揃えて蹴りを入れた、蹴りは怪人のその胸を直撃した。
桜はレイピアを構えつつだ、薊に対して言った。
「薊さん」
「ああ、桜ちゃん」
「もうこれで」
「終わりだよな」
「はい」
その通りだとだ、桜は微笑で応えた。
「まさに」
「そうだよ、終わりだよ」
「では今から」
「完全に終わらせような」
「そうしましょう」
二人で話してだ、そしてだった。
まずは菊がだった、その喉に。
尾の横からの攻撃を跳躍でかわしてからその中でだった。
ゴロザウルスの怪人の喉に突きを入れた、突きはまともに入ったがそれで止めにはなりはしなかった。だが。
桜もそれはわかっていた、それで。
跳躍してそこからだった。身体を丸め前転からだった。
身体を百八十度戻し怪人の方に背を向ける様にさせて。
足を上から下に振り下ろす様にしてだ、怪人を鉈で斬る様にして一撃を浴びせたのだった。
薊は七節棍を怪人が頭を前にやって噛もうとしたところで。
右にかわしてだ、そこから。
鞭の様に振って首を絞めてだ、炎を通して焼き。
ダメージで動きを止めた、そうしてから。
薊も跳んだ、空中で身体を伸ばした姿勢で駒の様に激しく回転してから。
右足を前に、左足を後ろにしてだった。右足の蹴りを急降下で浴びせて。
怪人を貫いた、八人の少女達は一気にそれぞれの最後の戦いを終わらせた。
怪人達の背中には符号が浮かんでいた、その中で。
怪人達は唸ってだ、こう言った。
「まさかな」
「恐竜が敗れるとはな」
「長きに渡ってこの星を支配した我々が」
「人間に敗れるか」
「これが人間の力か」
「恐竜さえ越える」
「信じられん」
「こうしたことがあるのか」
身体が灰になる中で言うのだった、その
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