第四十二話
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
彼女が繰り出した刀身が迫る。
あ、ダメ、アレを食らっったら私は死んでしまう。
模擬戦だし、そんな事は無いと分ってはいても、そう錯覚させるだけの殺気がその一撃には込められていた。
side out
side ティアナ
ドゴーーーーン
三つの場所でほぼ同時に激音が鳴り響く。
「うそ…」
「隊長達が」
「負けた?」
「シグナム…」
皆、目の前で起こったことが信じられないようだ。
あたしだってそう。
あたしなんかでは到底敵いそうに無い隊長達をいとも簡単に撃墜するなんて、誰が考える?
「でも、フェイトさん達は魔力リミッターが掛かってますよね」
キャロが本人たちに代わり弁明するように言った。
「キャロ、彼女達が高威力魔法を使ったところを見た?」
「…いいえ」
あたしの質問に少し考えてから答えるキャロ。
「つまりはそういう事よ。彼女達はなのはさん達より戦闘技術が高いって事」
自分で言っておいて信じられない。
若干9歳の彼女らが、管理局のエースを打ち倒すなんて。
それとは別に私は先ほどの試合に若干の違和感を感じている。
先ほどの模擬戦を遠くから見ていても感じる違和感。
例えるならバターナイフとバタフライナイフのような違い。
素人のあたしが言うのもおかしな事だが、不破なのはと不破ソラの攻撃からはとがったナイフのような鋭さを感じるのに対して、隊長達からは感じないと言うか何と言うか。
そんなもやもやを抱えながら模擬戦は終了した。
side out
シグナムを激闘の末、どうにか行動不能に落とし、振り返る。
なのは、ソラも勝ったようだな。
吹き飛ばされて気絶しているなのはさんとフェイトさんの姿を確認する。
なのはとソラがこちらに向かって飛んでくるのも見える。
「どうだった?」
合流したなのはとソラに聞いた。
「未来の自分だからどんなだろうって思ったんだけどね…砲撃主体の砲台。壁役が居れば強いんだろうけれど、一対一には向かないよね。接近戦の心得が嗜み程度しかないから接近されると途端に取れる行動が減ってた。ソラちゃんは?」
「中距離から近距離の遊撃タイプ。近接も射撃もこなすオールラウンダー。だけどいろいろあった武器形態を達人の域で使いこなしているわけじゃないから、器用貧乏の印象。彼女の剣を受けてみたけれど、彼女の剣には長い歴史で研鑚された技は無い。完全な自己流。それゆえにただ振っていると言う印象を受けるよ」
二人ともなかなか厳しいね。
フェイトは自分の事のように今のことを聞いて凹んでいるよ。
その後何とか復帰したなのはさん達がばつの悪い表情で此方
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ