第四十二話
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や、そういう訳ではないが。個人的な趣味だ」
その返答に納得がいかなかったフェイトは攻勢に移る。
「行きます!」
「来い!」
バルディッシュとレヴァンティンが何合も打ち合う。
フェイトの体制が崩れたときに何回か立て直す時間を与えるために牽制のシューターを放つだけで、俺はその二人の戦いを観察する。
フェイトの攻撃はまだま洗練されているといい難い。
ここ一月ほどの特訓で、確かに能力は向上したが、そこはやはりシグナム。相手の方が力量がかなり上だ。
焦るフェイトが無意識にその体をオーラで強化するのが見える。
キィンっ
「む?」
ぶつかったレヴァンティンを不利な体制のフェイトが押し返す。
違和感を感じたシグナムは勢いを殺して飛びのいた。
シグナムが着地するよりも早く地面を蹴って追撃するフェイト。
「はあっ!」
ギィンっ
「くっ…」
いきなりフェイトの速さが上がった事に戸惑いを隠せないシグナム。
しかし慌てずにフェイトの攻撃を捌く。
纏で強化されて肉体から繰り出される剣戟を経験と自身の魔力で捌くシグナムに段々フェイトの攻撃が鋭さを増していく。
俺はまだ教えていないのだがシグナムとの戦闘で爆発的にその技量を挙げていく。
纏で身に纏ったオーラがバルディッシュを包み込む。
『周』だ。
自力で周にたどり着いたフェイトには感心するが、その状態の脅威を分っていない。
その一撃は容易くレヴァンティンを真っ二つにするだろう。
俺は神速を発動すると念で強化した肉体で地面を蹴って二人の攻撃の間に体を滑り込ませる。
『ディフェンサー』
シグナムの攻撃は左手で展開したシールドで、フェイトの攻撃は念で強化したソルの刀身で受け止める。
「ストップ!」
「む?」
「え?」
いきなりの乱入に二人とも困惑したようだ。
『バリアバースト』
展開したシールドを炸裂させてシグナムを弾き飛ばし、その隙に俺はフェイトを抱えてシグナムから距離を取る。
「フェイト。今自分がやったこと分る?」
俺はバルディッシュに視線を移して尋ねる。
「え?あ…えと?」
バルディッシュに目をやり、ようやく気がついたようだ。
ふむ、無意識か。
「後でちゃんと教えてあげるから。それは少し危ないから、まだ使ってはダメだ」
「…はい」
くらっ
フェイトの体がぶれる。
「応用技は特に消費が激しい、少し休んでろ」
「あう…でも」
「後は俺がやるから」
立ちくらみほどの気だるさを感じているだろうフェイトから手を離してシグナムと対峙する。
「御神フェイトの技量が私が記憶している十
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