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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第十二幕その一

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                 第十二幕  告白
 お二人はお静さんに囁かれながらテーマパークの中を巡っていってです、そして遂になのでした。
 夕方になりました、すっかり赤くなったテーマパークの中で。
 お二人はテーマパークの出入り口のところにあったお城の前に来ました、そこの場で。
 動きを止めました、そのお二人を見てです。
 先生にです、オシツオサレツが囁きました。
「いよいよだね」
「その時が来たよ」
「うん、そうだね」
 先生もオシツオサレツのその言葉に頷きます。
「告白の時だね」
「何か色々あったけれど」
「それがね」
「終わるね」
「ハッピーエンドで」
「告白してからは恋人同士の物語がはじまるけれど」
 先生はオシツオサレツのハッピーエンドという言葉にはこう返しました。
「けれどね」
「それでもだね」
「恋人でない関係の二人はね」
「これで終わりだね」
「告白で」
「うん、一つの物語は終わるよ」
 このことは間違いないというのです。
「そのことは安心していいよ」
「それじゃあだね」
「後は、だね」
「僕達はこの正念場を守る」
「それが大事だね」
「そうだよ、あの人達はいるから」
 そのガラの悪い人達も探してなのでした、そのうえで。
 トートーがです、先生に言いました。
「いたよ」
「あそこだね」
「そう、あそこにね」
 見ればです、お城から少し離れた場所にです。あの人達がいてでした。お二人に気付いた感じでした。それで、です。
 先生は心配したお顔になってこう言いました。
「ここはね」
「動くんだね」
「そうするんだね」
「人の恋路は邪魔させないよ」
 穏やかでしたが確かな口調での言葉でした。
「そして僕達もね」
「仕事を果たす」
「そうすることだね」
「任務は全うしないとね」
「何があろうとも」
「その通りだよ、だからね」
 それで、と言ってなのでした。それから。
 先生はそっとでした、そのガラの悪い人達のところに足を進めました。ですがここで先生は皆に言いました。
「暴力はね」
「そう、それはね」
「絶対に守らないとね」
「暴力は振るってはいけない」
「何があっても」
「僕は暴力は何があってもね」
 それこそです、先生は。
「振るったらいけないって思ってるから」
「先生らしいお考えだね」
「それだよね」
「やっぱりここはね」
「暴力を振るわずに」
「あの人達をお二人に近付けないんだね」
「さて、ここは」
 先生は少し考えました、そのうえで。
 オシツオサレツと老馬にです、こう言いました。
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