第十二幕その五
[8]前話 [2]次話
「それじゃあね」
「それじゃあ?」
「それじゃあっていいますと」
「お茶を飲みましょう」
旅が終わったことを実感しての言葉でした。
「これからね」
「旅が終わったことをですか」
「お祝いに」
「そう、それにね」
それに加えてというのです。
「休憩によ」
「これからのことの為ですか」
「お茶を飲むんですね」
「そして、ですね」
「これからは」
「旅の疲れを癒す為に」
その為にもというのです。
「お風呂も入って」
「お風呂にも入って」
「そして疲れを癒して」
「今度はですね」
「記念日のパーティーですね」
「そうよ、楽しいパーティーよ」
今度はそれだというのです。
「これからは」
「いや、楽しい旅の後は楽しいパーティー」
「それですね」
「結婚記念日のね」
他ならぬそれの、というのです。
「間に合ってよかったわ」
「パーティーの用意は」
「もう出来ていると思うわ」
ベッツイはナターシャの問いに笑顔で答えました。
「何ならジュリア=ジャムに聞いてね」
「あの人にですね」
「そうすればいいから」
「じゃあパーティーまでは」
「ええ、落ち着けるから」
だからというのです。
「まずはお茶を飲んでお風呂に入ってね」
「くつろいでからですね」
「皆でパーティーを楽しみましょう」
是非にというのです。
「そのうえでね」
「パーティーは二日後でしたね」
恵理香がその日についてベッツイに尋ねました。
「それじゃあ」
「ええ、まだ日があるから」
「それまでの間は」
「色々して遊びましょう」
ベッツイはナターシャ達に笑顔で言いました。
「王宮にも遊べる場所は一杯あるから」
「というかこの王宮は」
カルロスがここで言うことはといいますと。
「何でも遊べますね」
「そうでしょ」
「おはじきとかトランプもありますし」
「テレビゲームもね」
「ネットゲームもあって」
「それにね」
それに加えてというのです。
「身体を使う遊びもね」
「充実していますね」
「グラウンドに出ればね」
「サッカーも野球も出来て」
「体育館でバスケも出来るわよ」
「王立大学みたいですね」
「あとお風呂もね」
こちらの遊びもなのです、この王宮は。
「凄くいいから」
「とても広くて奇麗なお風呂ですよね」
「そうでしょ、水風呂も薬湯もサウナもあって」
「そちらも楽しめますね」
「寝てもいいし読書も出来るし」
「その読書も」
こちらもなのです。
「凄い種類の本がありますね」
「数も多いでしょ」
「だからそちらも楽しめますね」
「王宮にいて退屈することはないのよ」
何一つとしてです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ