バイバイエドラス
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早めに結果を恐れず、お前の想いを伝えるのだ」
俺はエドシリルにそういわれ、納得する。確かに、ウェンディに恋人ができてからとか、俺やウェンディが死んじゃってから後悔したって遅いもんな・・・
俺は顔を上げて、エドシリルを見る。
「ありがとう。近いうちに、俺の想いをウェンディに伝えるよ」
「そうしろ」
俺たちの話が終わったのを見計らってか、俺の体が浮き始める。
「じゃあな!!」
「ああ!!」
「「ウェンディを大切にな!!」」
俺はエドシリルに手を振った。
「シリル!!」
「ウェンディ!!」
俺がアニマに吸い寄せられ始めると、ウェンディと合流する。
「じゃあ、苦しんでるフリ、しよう!!」
「だな」
「ぐわああああ!!」
「きゃああああ!!」
「うあああああ!!」
「ぎゃああああ!!」
ナツさん、ウェンディ、ガジルさん、そして俺はアニマに苦しみながら吸い寄せられていく。
(ま・・・まさか人間までも吸い込むとは・・・シリルは初めから分かっててナツたちを・・・)
ジェラールは空に流される四人を見てそう思う。
「おおお!!」
「魔王が空に流されていく!!」
「王子が私たちを救ってくれたぁー!!」
「王子!!」
「バンザーイ!!」
国民たちはみんな大喜びしている。うまくいってよかった。
「王子!!」
ジェラールを呼ぶ声がして、そちらを見るとそこにはリリーがいた。よく見ると、ルーシィさんやグレイさんたちもいる。
「変化に素早く順応する必要なんてありません。もっとゆっくりでいいのです。歩くような速さでも、人はその一歩を踏み出せる。
未来へと向かっていけるのです」
「ああ・・・」
二人は互いにしか聞こえない声でそう言う。
「ばいばいエドルーシィ!!もう一つの妖精の尻尾!!」
「おーい!!頑張れよー俺!!じゃなくてお前!!」
「うん!!僕さん!!じゃなくて君もね!!」
「二人で何混乱してんだよ」
そう言うエドナツさんとエドルーシィさんの目には、涙が溜まっている。
「バイバイ!!お姫様!!」
「じゃあね!!エドラスの私!!」
「元気でね!!アースランドの私!!」
ココさんがルーシィさんに手を振り、ウェンディも互いに手を振り合う。
「みんなぁまたね〜!!」
「次は楽しく遊ぼうね〜!!」
「何言ってんの。もう会えないのよ、二度と」
ハッピーとセシリーはシャルルにそういわれ、驚く。
「うわぁーん!!バイバ〜イ!!」
「元気でね〜!!」
「だらしないわね。泣くんじゃないわよ」
そう言うシャルルも、涙を流している。
「さようなら、王子」
「さようなら、リリー」
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