暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
オマケ
志真埜雪乃の憂鬱
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れます。それを優理様は笑いながら、拭いてくれます。その後は優理様が作ってくれた料理を食べさせてくれました。

「優理様……」

「もう、優理様じゃなくて優理と呼んでくださいと言ってるじゃないですかっ。ほら、言ってみて下さい。優理って」

「……ゆう……り」

「小さくて聞こえません〜」

「っ。優理様と意地悪っ」

どちらともいわず。笑い声が部屋に響き渡ります。しかし、すぐそこまで優理様の闇が迫っていたのです。その日、優理様の姿が見つからず、家じゅうを探し回りました。そして、知らないところに隠し階段が有ることに気づきました。その隠し階段を降りていくと信じられない光景が広がっていました。

「くそっ!なんでダメなんだ!!」

「………お父さん……もう、やめて……下さい……」

十字架に括り付けられているのは間違いない無く、優理様でその隣の十字架に繋がれているのは優理様の妹の早優ちゃんでした。なんで……、おじさんはなんでこんな事をしてるの……。

「リサは生き返られないのか!?くそっ!お前らが役立たずのせいだ!!」

「あぁああああっ!!!」

電流が優理様の十字架に流れます。優理様は顔を顰めて、耐えます。

「お、お姉ちゃん……」

「なんだ?その目は、優理」

「貴方は間違っている、お父さん。そんなことで生き返ってもお母さんは嬉しくないと思います」

「うるさいっ!!」

「あぁああああっ!!!っ……」

「やめてくださいですの。おじさん」

「雪乃!?」

おじさんはワタシを見るとニコッと笑います。その薄気味悪い笑顔に後ずさりしかけますが優理様を助けるためです。

「雪乃、逃げてください。私の事はどうなってもいいですから」

「嫌ですの!!優理様を置いて逃げるなんて」

そう言って、優理様のロープと早優ちゃんのロープを切る。パタンと地面に落ちた二人はワタシの手を掴んで走り出します。後を追ってくるおじさんにがむしゃらに物を放りながら、しかし早優ちゃんが捕まってしまいました。

「雪乃!!私の枕の下に貴女へのプレゼントがあります。それを持って逃げてください」

「優理様は?」

「私も後から追いかけます。心配しないで下さい」

「分かりましたの」

その後、優理様と早優ちゃんがどうなったかは分かりません。風の噂では二人はワタシが逃げ出したその日に亡くなったという事です。

「優理様……優理様……」

泣いても泣いても次から次へと涙が止まりません。大雨の中、ワタシは泣き続けて 優理様から貰った紫苑色の扇を胸に抱きます。

【もう一度、やり直したいか?君のその人生を】

「誰?」

【やり直したいならこう唱えるといい。山中暦日とな】

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