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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
転校生
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「志真埜 雪乃ですの。IS学園に転校できた事を嬉しく思うと同時に。いえ、それ以上に那珂様と共に学園生活を送れる事を嬉しく思いますの。皆さん、宜しくお願いしますの。あっ、でも。ワタクシの那珂様に手を出した方には、お仕置きするので。それでは改めて宜しくお願いしますの」
私は黒板の前に立つ栗色のロングヘヤーをふわふわとカールさせた女子生徒に口をあんぐりと上げる。
(何故?彼女が?)
と思うと同時に飛び込んでくる女子生徒。
「那〜珂〜様〜〜!!お会いしたかったですの〜〜!!」
「ちょっ。ののさん、そんな勢い良く」
ドシン。椅子ごと倒され、背骨と脚を強打する私。痛みのあまり、ゴロゴロと床を転げるがそんな事 ののさんには関係なかった。床に転がっている私を抱き上げるとぎゅうと強く抱きしめる。顔をしかめる私の頬に自分の頬を擦り付ける。その突然の出来事に唖然とするクラスメイトだったが、いち早く反応したのはもちろんこのやりとりを見たことがあるあの人だった。
「そんなに擦り付けないでください。ののさん」
「もう〜。那珂様、酷いですの。ワタクシ達、久しぶりの再会ですのに」
「いえ。その、そうですが。今、ホームルーム中ですから」
「ホームルームでも授業中でも構いませんの。ワタクシ達の愛には何者も勝てませんのよっ!!」
「何と張り合う気なんですか、貴女は!?」
「何にでも張り合って見せますの。那珂様のためなら」
「………その私の為に席に帰ってくれませんか?」
「嫌ですの〜。那珂様と離れ離れなんて〜」
「隣の隣ですよ!?あまり離れてないじゃないですか!!」
「離れてますわ〜。那珂様から一メートル離れたら、ワタクシ淋しくて死んじゃうんですのよ?」
「……兎ですか?貴女は……。それに今まで大丈夫だったんですから……」
「嫌ですの〜。隣の人が変わってくれるまで、那珂様にくっついてますわ〜」
「優里〜〜?」
「ひぃ」
私はゆっくりと後ろを振り返る。そこには久しぶりの黒いオーラに身を包んだ満面の笑顔(目だけ笑ってない)のシャルが立っていた。
「あら?貴方はあの時の優男じゃないですの?」
「………お久しぶりです、志真埜 雪乃さん。僕の恋人の優里がお世話になってます」
「恋人?」
ののさんが私を見つめる。私はシャルから放たれる無言の重圧にひたすら首を縦に振った。ののさんは暫し、私とシャルを交互に見てからイタズラに笑うと私に更に抱きついた。そして、この教室を騒がす爆弾を投下する。
「那珂様は中学の時、ワタクシのファーストキスを奪ったんですのよ?その時、責任を取ってくれるって言いましたのに……那珂様、忘れてしまいましたの?もう〜、那珂様の忘れん坊さん♪」
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