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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
シャルの裏切り
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て顔をしかめる。
「一夏っ!」
「貴女の相手は僕だよ」
「っ!」
一夏の元へ向かおうとすると銃で足元を撃たれる。憎らしげにシャルを見るが、相手は涼しい顔である。
「シャル、その人は倒してはいけませんよ。その人には自分の罪を知ってから死んで頂かないと」
山吹色のISの少女がそうシャルに呼びかけるとシャルは頷く。
「うん。優里の言うとおりにするよ」
「………好き勝手、言ってくれますね」
(箒が来るまでなんとか持ちこたえないと)
二人の話を聞きながら、一夏をチラッと見つめる。一夏はお腹を押さえながら、立ち上がる。それを格闘でボコボコにして行く山吹色のIS。これ以上したら、一夏のISが……。
「【疾風迅雷】!!」
「っ!!」
緑のオーラを纏った私は山吹色のISを鬼切で切りつけて、一夏から離すと一夏を連れて後ろに飛びのける。一夏のISは所々、ボロボロでエネルギーもほとんど無い感じだった。
(本当は嫌ですが……。箒が居ない今はこれしか……)
こんな状態で置いておくのは不安だった私は一夏の頬を両手で挟む。私の突然の行動にびっくりした一夏は目を丸くする。
「一夏、私が言う言葉を続けて言って下さい」
「……あぁ、でも。優里」
「静かにしてくださいっ。時間が無いんです」
「お、おう」
「いきますよ?……【山紫水明】」
「【山紫水明】……?」
そのおっかなびっくりな言い方に笑ってしまいながら、私は一夏にキスをする。目を閉じる私は一夏が驚きで目を丸くするのを感じるが気にしない。一夏と私を柔らかい薄紫の光が包む。途端、身体が怠くなる感じがするがもう少し一夏にエネルギーを渡したいので構わない。ゆっくり唇を外すと私は一夏から離れる。呆然としている一夏を見ると
「箒が来るまでここにいてください。あの二人は私が食い止めますから」
「……あぁ」
その魂が抜けたような返事に不安になりながら、少しはエネルギー分けたから大丈夫か〜と思うがやはり不安だし。それに私も一夏にエネルギーを渡したことで余裕がなくなったのでもう一回釘を刺す。もし、一夏が来ても私は一夏を守れないから。
「ここを離れたらいけませんよ。分かりましたか?一夏」
「あぁ……わかった……。大人しくしてる……」
「本当にですか?不安なんですが……」
一夏の言葉を信用して、後ろを振り返り二人の元へと帰る。だから、分からなかったーー。一夏が呟いたその囁きにーー浮かべるその怪しい笑顔にーー。
「………優里と……俺……」
★
ズキン、ズキンと何故か胸が痛む。
僕は胸に右手を当てる、まだ胸が痛い。原因は分かっている、あの銀色のISの操縦者が白いISの操縦者にキスをしていた
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