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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
やっと夏休み
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…」
「はっ!?すいません、無意識でした……」
「優里って無意識で人を凝視するの?」
「はい」
「………そうなんだ……」
シャルの顔が引きつるのを見て、やってしまった……と思う私であった。
??
それから数日が過ぎ、夏休みに入る。
「もう〜。優里〜、起きて。朝ごはん食べに行くよ?」
「………シャルだけ、食べに行ってください。私はもう少し……」
「もう〜」
シャルはため息をつきながら、立ち上がるとドアへと歩いていく。静寂の中、私は浅い眠りから深い眠りへと落ちて行った。
??
「はい。優里」
「………あーん。……もぐもぐ」
「ちゃんと起きて食べないと変なところ入るよ」
「………はーい、分かってます〜」
「………本当に分かってるのかな?」
僕は目をつむったまま、もぐもぐと口を動かしている優里を見て呆れ顔を作る。
この同居者が朝に弱いと分かったのはここ最近で、今まで学校がある日はちゃんと起きていた彼は何故かその日いくら揺すっても起きなく、強引に布団を剥がして制服を着てもらうとこくこくと船を漕いでいる彼の手を引いて教室へと向かった。教室に着くまでは終始周りにジロジロと見られて、僕は羞恥心で顔を真っ赤にしてその視線から逃れるように逃げ込むように教室に入ると今度はクラスメートから見られる始末。僕は早足で優里を席に連れて行こうとすると前方から呆れ声が聞こえる。顔を上げるとそこにはーー
『シャルル、優里の世話か?ご苦労だな』
『箒…』
『シャルル……私が連れて行こう。ほら、優里。教室に着いたぞ!起きないと織斑先生にまた出席某アタックを頭に食らうぞ!』
『ううん?箒?……シャルはどうしたんですか〜?でも、これは夢なので問いかけても……』
『まだ寝ぼけているのか?仕方ない奴だな』
箒は僕の手から優里の手を受け取ると優里を席へと連れて行く。僕は呆然と立ち尽くしたまま、二人を見ていた。箒はだらしない妹を優しく叱りつける姉のようで、目をこすっている優里は本当の妹ようで僕は思ってしまうのだ。
(あぁ……ズルイなぁ……)と
僕も幼馴染でもう少し早く優里に出会えていたら、あんな風に親しくなれるのにと。
「ごほんごほん」
「ほら、ちゃんと目を開けないからだよ。はい、水」
優里がむせる声で回想から現実へと戻ってくる。ペットボトルの水を蓋を外して、優里に渡すとゴクゴクと飲む。そして、胸をトントンと叩くと落ちたらしく。まだ目をつむったまま、口を開ける。
「ゴクゴク。………シャル、ご飯下さい〜」
「だから、目を開けてて」
もう……と口癖になった言葉を呆れ顔で言うと僕は優里におむすびを渡す。
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