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インフィニット・ストラトスGM〜天空を駆ける銀狼〜
イジメですよね?これ
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(なんで、あの狼。僕ばかり狙うんだろう……)
白銀の狼と一定の距離を保ちながら、僕は射撃と防御を繰り返していた。一夏もフォローをしてくれるが一夏には目もくれない。それどころか僕にも威嚇攻撃だけで一向に直接攻撃を仕掛けてこない。
(奇妙な攻撃……。僕、羊になったみたい……)
まるで僕はある場所へ誘導してるみたい…って、考えすぎかな?
「シャル」
ビクッ。
聞き慣れた声にビックリして、後ろを振り返ると目の前に大きな蒼い瞳があった。見つめる全てのものを吸い込むみたいに魅力的に輝く瞳はまるで宇宙のようで思わず息を飲む。そんな中、薄い桜色の小さい唇がゆっくり動く。
「シャル……」
(なんで、瞳も声も潤んでるの……)
「なっ、何?」
「今からいう言葉を一緒に言ってくれませんか?」
「えっ。でも今」
「いいから」
そう言いながら、何故か慣れた手つきで僕の首の後ろに手を回す優里。肩に軽く乗っかってるのは優里ので……。僕、どんな状況なの!?軽くパニックになりながら、優里に続いて言う。
「【山紫水明】……」
「……山紫水明……。えっと……これでいい……?」
「はい。ありがとうございます」
「うん。ねぇ、優里……。僕、何がなんだが分からないんだけど……」
「いいんですよ。今から分かりますから……んっ」
「分かるって……ん…」
言葉の途中で塞がれてしまったーー唇で。
「ん……」
「!?!?!?!?」
(えぇ〜。何何何何何何何。何が起こってるの!?)
半分パニックに入っていたと言っても、完全になると自分でも何してるか分からないものだ。目をパチパチしてみるが、状況が変わるわけがなく目の前は整った顔が目を瞑っているだけ。
「………ん」
「………」
優里は閉じていた瞳を開けるとニコッと笑う。
「シャルのおかげで元気が出ました。まだまだ、戦えます。ありがとうございます」
「…………」
「シャル?」
「ゆっ、ゆうっ、優里っ。きっ、きっ、キスっ」
驚きのあまりロレツが回らない。何度も何度、かみながら僕は優里を見た。すると、優里は頬を赤らめて自分の唇をなぞると
「シャルの……唇……柔らかったですぅ……」
何故かぶりっ子口調で呟いた。まぁ、僕には効果覿面だったけど……。
???
「…………」
俺は目の前で繰り広げられている状況を飲み込めない。
(優里が………シャルルと………)
手に持った雪片弍型がずり落ちる。膝から下が力を失って、ゆっくりと地面に崩れ落ちるとボゥ〜と空中の一箇所を見つめる。そこではまだ現実逃避したい事が行われていた。
一夏、戦意喪失。
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