暁 〜小説投稿サイト〜
保留荘の奴ら マトモな殺人鬼
第1話 どうやら私(僕)は、死んでしまったようです
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考えている内に強面のお兄さんに肩を叩かれた。

「私はちゃんと行きますんで………質問したそうにしてる緑のフードくん連行してあげて?」

ガシッと捕まれた緑フードくん。なんかごめんね。

「うっ。も、もう。嫌だぁぁぁぁ!!」

緑フードくんの断末魔を聞きながら、心のなかで合掌+謝罪。本当にごめんなさい。










「……ここが……"保留荘"か」

私達が連れてこられたのは保留荘と呼ばれる場所。どうやら私達みたいに天国か地獄かの判定を先延ばしにされた方々がいる所。
ここに来るまの車中で強面さんから色々聞いた。結構優しい方々でしたよ。
長いから簡単に説明するね。
@地獄にいっても月日がたてば天国へ行き、転生出来る。
Aこれを転生システムという。
B保留国民はその転生システムに入れず、生き返るのを先送りされた方々の集まる場所。
らしい。

「それなら安――」

緑フードくんが苦笑しながら言う。

「まぁある意味地獄より厄介な奴等が集まってるよ」

「…………」

車中に沈黙が訪れる。緑フードくんがその事について聞こうとすると、「体に気を付けて頑張ってください。検討を祈ります」という簡単な返事が来た。緑フードくんはもう少し具体的なフォローが欲しかっただろうに。私はポンと緑フードくんの頭に手を置いた。

「大丈夫だよ。私と頑張ろー」

緑フードくんが落ち着いていく。こういう励ましてくれる人が1人でもいれば結構気が楽になるからね。
その後、保留荘につき、話は先程まで戻る。

普通のアパートみたいだけど、取り合えず、各自の部屋に行くことにした。
ちなみに私の部屋は3階の206号室で、緑フードくんは204号室だ。
上へ行く途中、203号室でドタバタと暴れる音が聞こえた。緑フードくんは気付かなかったみたいなので、教える。

「緑フードくん。203号室で音がするよ。挨拶してこ?」

「あ、う、うん。そうだね」

緑フードくんはカッチカチに固まっていた。

「アハハハ。緑フードくんは生前コミュ症だったのかもね」

「うん………そうかも」

笑いながらインターホンを押そうとすると、いきなり扉が開き、中から、30p定規が飛び出してきて緑フードくんの頭にスコーン!と当たった。ドクドクと血が流れる。
えーなにこの急展開。ついてけないよ。

「どうしようアンドリュー!知らない人に当たっちゃったよ!」

「お前がいきなりドア開くからだろうが!てか誰だ?」

「今日から保留荘に来る者です」

「わぁい新人さんだ!」

「取り合えず自己紹介は後にして、緑フードくん運びましょう?」

「がってんだい!」











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