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転生とらぶる
マブラヴ
1000話
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レモンの口から出てきた予想外の名前に、一瞬驚きで動きを止めた後に頷く。
 当然忘れる訳がない。BETAに対して自らの命を捧げるだけではなく、他人まで巻き添えにするという極めて迷惑な狂信者共だ。
 だが食料生産プラントで俺達を襲って返り討ちに遭い、難民解放戦線共々このマブラヴ世界では行き場がない程に追い詰められ、 既に全滅したという話すら聞いていた。
 その名前が何故ここで出てくる?
 俺の視線の意味が分かったのだろう。レモンも小さく肩を竦めてから再び口を開く。
 再度その巨大な胸が揺れている様子が目に入ったが、それを見てもどうこう言える気分じゃない。

「何だってあんな奴等がまだ生き残っている?」
「さぁ? でも、その手が伸びているのは紛れもない事実らしいわよ。明日にでもレオン辺りから連絡が行くと思うけど」
「……今の状況であいつ等が支持される訳がないと思うんだけどな」

 俺達の介入により、このマブラヴ世界の食糧事情は大幅に改善した。それこそ、食べるという意味では飢餓を覚える者がいないくらいに。
 輸入した食料は勿論美味いし、特にネギま世界の魔法使いが作った保存食の類はかなりのレア物となる程に売れている。
 そしてプランクトンを使った合成食に関しても、シャドウミラーや他の世界からの技術支援により食えないほどに不味いと言われるような代物じゃなく、取りあえず美味いと感じる程度の味には仕上がっている。
 それを思えば、難民解放戦線が活動する余地は既にないだろう。
 恭順派に至っては更に明確だ。
 そもそも恭順派が力を持っていたのは、BETAに対して勝てなかったから。
 だが今のマヴラヴ世界は違う。俺達の介入により、少なくても地上ではBETAに対し圧倒できるようになった。
 そしてハイヴも幾つも攻略して人類の領土を取り戻している以上、恭順派の勢力が盛り返す為の下地は存在しない。

「裏で何かが起きている、のか?」

 思わず呟く声が、部屋の中に響くのだった。
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