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妖精の義兄妹のありきたりな日常
嫉妬
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はもう仕事に行く気ないな。行くならナツたちと行ってこいよ。」
「じゃあ!今からご飯でも…!」
「いや昼飯はさっき食べたし…。」
「じ、じゃあ買い物は?私、欲しい服があるんだぁ!」
「それこそルーシィとかと行けよ。女の着る服とか分かんないから。」
だ、ダメだ…。お兄ちゃんが鈍感なのは私に対しても同じだった。
だが、ここまで鈍感だったら告白されても安心かも…いや、何が起こるか分かんない。
最悪二人が付き合い出したら私は生きていけないと思う。
私は打つ手をなくした。そんな時だった。
「そんなに行きたいのか?」
「え?」
不意にお兄ちゃんから声をかけられた。
「そこまで行きたいなら付き合ってやるけど、服のセンスとかは期待するなよ?」
お兄ちゃんは頭を掻きながら言った。








キタ━━ヽ(´ω`)ノ゙━━!!
私の心は今こんな感じです。
「じゃあ一緒に行ってくれるの!!?」
「あぁ。でも約束の時間までだからな。」
「うん!!」
素直に返事をしたが作戦は約束の時間に遅らせる事。
そうすればリリカさんはお兄ちゃんに愛想をなくすはず。
お兄ちゃんには悪いけどこれしかない。
ちなみにシャルルとエマはエルザさんと一緒にケーキバイキングに行っている。
久しぶりに二人っきりになれた。作戦以前に普通に嬉しかった。
「じゃあ、行くか。」
「うん!!」
そして、私とお兄ちゃんはギルドを後にした。


















マグノリアのショッピングエリアにやってきた私とお兄ちゃんは
溢れかえってる人たちを見て驚きを隠せないでいた。
「いやーすげー人の数だなぁ。」
「そ、そうだね。」
気温の高さと人混みのせいでさっきから汗がひかない。日差しが強いのもありかなり疲れる。
「大丈夫か?」
「うん。でもちょっと暑いかな。」
「そうだ。ちょっと待ってろよ…。」
「?」
お兄ちゃんはそうやって私に背中を向け何かしている。
お兄ちゃんが振り向くと手には透き通った水のボールを持っていた。
「これ頭につけてみ。」
お兄ちゃんは水のボールを私のおでこにつけてくれた。それは冷たくて体の熱を逃がしてくれた。
「1時間ぐらいなら冷えてる。しばらく持ってろよ。あっ、ちゃんと濡れないようにしてあるからな。
「ありがとう!!」
私はお兄ちゃんのこういう所が好きだ。鈍感だけどいつも私を見てくれている。
そんな優しいお兄ちゃんだから私は惹かれたのかも知れない。
「じゃあ行くか。どこから見てく?」
「あっちのお店から行こっ!」
お兄ちゃんにもらった水のボールを抱え私たちはお店の中へと入っていった。
このお店は若い人向けに作られたものらしく新作の服なども置いてある。
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