暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜漆黒の竜使い〜
episode5 ーSpell Collectorー
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択した。

「魔法カード『強欲な壺』を発動し、二枚ドローする。ふふっ……来たか!」

切り札を引いたのか、勝ち誇った笑みを浮かべるDr.コレクターを見て言い様のない不安を覚えるレンカ。

「『グリモの魔導書』を発動し、デッキから『セフィルの魔導書』を手札に加える。
そして、『魔導召喚士 テンペル』を召喚する。」

新たな魔導書、新たな魔法使い族の登場にゴクリと息を呑む。恐らく次、現れるだろうエースモンスターの登場に。

「いくぞ、テンペルのモンスター効果を発動!このカードをリリースし、デッキからレベル5以上の闇・光属性魔法使い族モンスターを特殊召喚する!
世界を正せ、崇高なる魔導師よ!『魔導天士 トールモンド』!」

幾重にも重なった魔法陣の光が薄暗い書庫の内部を照らす。
クルクルと回転をする魔法陣が、一際強く光り、弾けるとその場所にはレンカとは対象的に純白の法衣に身を包んだ魔術師が此方を見据えていた。

「『魔導天士 トールモンド』の効果を発動!」
「っ!やらせないっ!『ロード・オブ・ザ・レッド』のエフェクト発動!」
「無駄だっ!墓地の『ブレイクスルー・スキル』の効果を発動し、無効にする!」

ヤバいと感じ、『ロード・オブ・ザ・レッド』の持つもう一つのエフェクトでトールモンドを破壊しようと試みるが、突如地面を突き破り、突撃してきたギゴバイトの突進を喰らい、吹き飛ばされる。

鈍痛に呻きつつ、前を見れば神々しい光を放つトールモンドの姿が映る。

「墓地の『グリモの魔導書』と『ヒュグロの魔導書』を手札に加える。さらに『グリモ』、『ヒュグロ』、『セフィル』『トーラ』の4つの魔導書を公開し、発動!
このカードを除く全てのカードを破壊する!」
「……なっ!全体破壊効果!?」

驚くレンカをお構い無しに、トールモンドは魔力を解放し、視界全てを白に染め上げる。

「さぁ、トドメだトールモンド!《オーバー・カタストロフ》!」

トールモンドが放った白い魔力の奔流は倒れ伏すレンカを呑み込み、白煙があたり一帯を覆い隠す。

「こ、これはぁ!?まさか?まさかまさかまさか!レンカが、負けたのかぁ?!」

ドームに叫びにも似たMCの声が響く。
観客皆、白煙の先……レンカの安否をいち早く確認したいが為に瞬きを忘れるほどにその一点を見つめる。

数十秒経過しても消えない幻影にまさか……とDr.コレクターも息を呑む。

(まさか……。攻撃を確実に通ったはず……。なら、なぜ終わらない!)

白煙が晴れた先、そこに居たのはーー漆黒のフードを目深く被った赤髪の少女ーーレンカ。

全くの無傷な様子でそこに立つ彼女を見て、戦慄するDr.コレクター。

「なぜだっ!攻撃は確実に通ったはずだ!」
「確かに
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