episode5 ーSpell Collectorー
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おり、準備を終えている。
「さぁて、両者の準備が整った!これより、プロ同士による意地と誇りをかけた決闘が始まる!
熱き血潮を滾らせ、白熱の闘いを俺たちに魅せてくれ!」
MCのーーいつも以上に熱の篭ったーー声を聞き流し、今夜の相手となるDr.コレクターと視線がぶつかる。
「それでは……」
「決闘だぁ!」
「……決闘!」
◆◇◆
「……先行、ドロー!ぇ……?」
自分の手札を見て、思わず声がうわずる。
初手は『真紅眼の黒竜』、『黒炎弾』、『ブレイクスルー・スキル』、『レッドアイズ・トランスマイグレーション』、『真紅眼の凶雷皇 エビル・デーモン』の5枚。
(……なんて酷い手札事故。)
序盤、しかも先行1ターン目ではどうしようもないカード達を眺め、半ば呆然とする。
これもきっと衣装替えしたせいだ。と楓へと責任転嫁をしつつ、ドローしたカードが手札交換カードである『手札抹殺』であった事にひとまず安堵する。
「マジックカード『手札抹殺』発動。5枚捨て、5枚ドローする。」
手札の総入れ替えを行い、ドローしたカードを確認し思わず口元がほころぶ。対するDr.コレクターは良い手札だったのか名残惜しそうに手札を墓地へと送っていく。
「うわっ、『次元の裂け目』……。除外ギミック積んでるのか……)
墓地へと送られたカードを確認するとモンスターカード、汎用魔法・罠カードの他に『D・D・R』や『次元の裂け目』などの除外系カードが落ちており、思わず眉を顰める。
『墓地こそ第二の手札』を信条とするレンカのデッキに置いて、除外ギミックは天敵なのだ。早々に相手のデッキのパターンを把握したと同時にそのキーカードを墓地へと送れたのでよしとする。
だが、恐らくDr.コレクターも此方のデッキの分析にかかっているだろうと気を引き締める。
「マジックカード『竜の霊廟』発動。デッキから『真紅眼の黒炎竜』を墓地に。さらにエフェクトにより、『真紅眼の飛竜』を墓地に送る。
カードを二枚伏せ、エンドフェイズに移行。
『真紅眼の飛竜』を除外し、エフェクトを発動する。私は……」
ふと、レンカの手が止まる。
何時もなら次のターン、より多くのダメージを与えるため、『黒炎弾』内蔵ドラゴンこと、『真紅眼の黒炎竜』を出すところだが、せっかくあのモンスターが墓地に居るのだから、偶にはこっちでもいいだろうと思う。
「……墓地から『真紅眼の凶雷皇ーエビル・デーモン』を特殊召喚する!」
「出たぁ、レンカのお約束パターン!現れるのは、紅い眼を持った漆黒のドラ…ゴ…ン?んん?へ?違うの?」
現れたのは、紅く鋭い眼光を放つデーモン。
その凶悪な容姿を観た観客達からたちまちに悲鳴が上がる。
「な
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