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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
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圏内事件
第14話
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アスナは、同じフィールドにいたグリムロックを連れて来た。
グリムロック『久し振りだね、みんな。』
ヨルコ『グリムロックさん、貴方が…貴方が……。』
グリムロック『……。』
グリムロックは黙っている。
ヨルコ『何でなの??何故グリセルダさんを殺したの??』
ヨルコは、泣きながらグリムロックに聞いた。
グリムロック『何故かって?私は、どうしても彼女を殺さねばならなかった。』
グリムロックは訳を説明し始めた。
グリムロック『彼女は現実でも私の妻だった。』
『『『??』』』
グリムロックの言葉に3人は驚いた。
幾ら現実世界での話はタブーとはいえ、現実でもそうだったとは検討もつかなかったようだ。
グリムロック『彼女は私にとって理想の妻だった。夫婦喧嘩1つもした事がなかった。
けど、この世界に囚われて以来、彼女はすっかり変わってしまった。デスゲームに恐れをなしたのは私1人、だが彼女は、現実とは比べ物にならない程生き生きしていた。“私の妻は消えてしまった。”と、私は認める他はなかった。』
グリムロックは更に話を続けた。
グリムロック『だったら…彼女が私の妻でいる間に彼女を…いやユウコを…永遠に自分の物とするために、この方法を取ったのだよ??』
サチ『そっ、そんな!幾ら何でも……??』
グリムロック『ふん、私はこの方法を取った事に、一片の後悔もない。いやむしろ!この方法を取った私を、一体誰が責められるのだろうか??』
『『『『『……。』』』』』
サチはグリムロックに抗議したが、グリムロックの更なる言い分を聞いたみんなは沈黙した。
確かにグリムロックの取った方法は、決して間違っているとは言い難い。
だが…、
アスナ『貴方は間違っているわ、グリムロックさん。』
アスナが、グリムロックの言い分に異議を唱えた。
アスナ『貴方がグリセルダさんに、いや奥さんに抱いていたのは愛でも何でもない。だだの“所有欲”よ??』
グリムロック『??』
アスナの言い分を聞いたグリムロックは言い返せなくなった。アスナの言っている事は間違っていない、むしろ正解だからだ。
その言葉を聞いたグリムロックは地面に腰を落とした。
キリトが一歩出ようとした時、カインズ達3人が歩み出た。
カインズ『キリトさん…この男の処遇は、俺達に任せて頂けませんか?』
キリト『解った。』
キリトからの承諾を得たカインズとシュミットは、グリムロックを抱え上げた。そしてヨルコはキリト達に頭を下げるとカインズ達の後を追った。
ーーーーーーーーーー
彼等が見えなくなると、辺りが明るくなり始めた。日の出の時間となったのだ。
キリト『さてっ、全て片付いたし、街に戻るか。』
アスナ『そうだね。』
サチ『うん。』
アスナが一歩前に出ようとした時…、
キリ
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