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ダンジョンに復讐を求めるの間違っているだろうか
リズ・ローランド
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 「そうだよ〜。ってことはリズちゃんは他のファミリアの人と一緒にいたということになるかな〜?」

 と、目敏く食いついたティオナとティオネに指摘され、一斉に夥しい粒の冷や汗が額や頬を伝いはじめた。

 「ち、違うんです!こ、これは不可抗力で、私はデイドラに命を助けられて、そ、それで………………っあ」

 リズは脱力していたとは思えないほどの勢いで起き上がり、しどろもどろと言い訳を垂れた。
 その浅はかな言い訳をした天罰が下ったのか、言い訳とともに他のことも明かしてしまう。

 「そうか、デイドラという男冒険者に命を救われて、行動を共にしていたのか。ならば、確かに不可抗力と言って差し支えないな」

 思わず漏らしてしまった事実をリヴェリアがこれみよがしに言質をとるように端的に言い換えて言った。
 その口元には面白がるような笑みが浮かべられていた。

 「他のファミリアの奴に命を救われただと!どこまで雑魚なんだよ!俺だったら――「ベートはうざいから黙ってて」――っぐはっ!!」

 口を挟んだベートを拳で黙らせてから、

 「それで、その冒険者は誰?所属はどこ?」

 と、ティオナは好奇心を剥き出しにしてリズに迫った。

 「そ、そんな関係ではありませんっ………………だって名前しか知らないんです…………どこの所属なのかも、今どこにいるのかもわからないんです………………………………」

 そのティオナに最初は語調強く食ってかかるような勢いで否定したものの、最後は視線を床に落として消え入りそうな声で言った。肩もすぼめていて、誰から見てもしょんぼりしていた。
 そして、誰から見ても、自分を助けてくれた冒険者にまた会えないと思い、憂いに沈んでいるようにしか見えなかった。
 問うに落ちて、語るに落ちるとはこのことを言うのだろう。

 「う〜〜っ、大丈夫っ!私が探してあげる!」

 そのいじらしさに身悶えたティオナが宣誓のごとく背伸びするようにして右手をあげて、言った。

 「ちょっと、ティオナ。他のファミリアとの交流を斡旋してどうすんのよ」
 「いいじゃん!恋に国境線はないんだよ!」

 「グッ……お前の胸に地平線が広がっているようにな、この筋肉馬鹿アマゾネスっ」

 ティオナによる不意打ちのボディーブローで一時的に再起不能状態に陥っていたベートが意識を取り戻し、力を振り絞るようにして身を起こした。

 「地平線言うなーーーーーーーーーーーーっ!!」

 「グベアッ」

 その四つん這いに起き上がったベートの首に手加減無しのティオナの延髄蹴りが決まった。

 「と、とにかく、私はリズちゃんの男を見つけ出して見せるっ!」

 取り繕うとしているつもりが、背後に木の床に頭を減り込ませて
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