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ダンジョンに復讐を求めるの間違っているだろうか
リズ・ローランド
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 「します、します!させていただきますっ!!」

 そんな二人の前に立っている小人族(パルゥム)の青年はあられもない惨場に眉一つ動かさずに言うと、リズは必死の形相で首を縦に振りながら答える。
 場所は応接間でいくつも置いてあるソファーには誰も座っておらず、ワイワイやっているリズとロキを中心にして【ロキ・ファミリア】の精鋭の面々が集まっていた。
 二人の前に立つパルゥムは幼い顔立ちで短身でありながらも怜悧な印象を受ける【ロキ・ファミリア】の団長、フィン・ディムナ。

 「リズもこう言っているのだ、もう許してやったらどうだ?」

 と、フィンの隣で言うのは、長身で翡翠色の長髪が目を引くエルフの麗人であり【ロキ・ファミリア】の副団長、リヴェリア・リヨス・アールヴ。

 「そうだよ〜もう許してあげなよ〜」

 と、言いながらも笑いを堪えているのは、小麦の肌を胸周りを覆う上衣と腰に巻き付けている長めのパラオだけのアマゾネスの少女、ティオナ・ヒュリテ。

 「私はどっちでもいいわね。見ていて楽しいし」

 と、本音を言うのは、ティオナの双子の姉、ティオネ・ヒュリテ。

 「雑魚の癖に一人で潜りやがって、そんな罰じゃあまるで足りねえ!」

 と、腹立ち紛れに吠えるのは、灰髪の獣人、ベート・ローガ。

 「………………罰というより、ロキが楽しんでるだけだと思う」

 と、呟くのは、金髪金眼の華奢な少女、アイズ・ヴァレンシュタイン。

 「あ、アイズたん!こ、これには、深ーいわけがあってな、浮気とちゃうから、怒らんとって!うちはアイズたん一筋や!」

 アイズの一声に、ロキははっとなって手を止め、慌ててアイズに擦り寄った。

 「………………変なこと言ってると……斬るよ…………」
 「ひゃっ!このごろアイズたんが永久凍土より冷たい!」

 そのロキをアイズは一言のもとに斬り捨てた。

 「で、リズはどこにいたんだい?捜索隊を向かわせても見つからなかったのだけど」

 フィンはそんな毎日見ているやり取りをもう見えないものとするように無視して、話しを進めた。

 「私は六階層にいました」

 解放されるも後遺症で脱力して床に(うつぶ)せに倒れ込んだまま動かなくなったリズは振り絞るような声で答える。

 「六階層…………ってまだ五階層にも一人で行ったことないよね、リズちゃん」
 「冒険したわね」
 「これだから雑魚は嫌いなんだ!」

 それにティオネ、ティオナ、ベートがそれぞれの反応を見せた。

 「あっ、いえ、一人じゃなかったんです…………………………って言っちゃった」

 と、自分が口を滑らせたことに気付くより早く、

 「確か潜ったときは一人だったのよね」

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