迷宮の楽園
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とし、スウィードも弓で援護に入る。
体を休めたため、絶好調なヒルさんは最初からクライマックスだぜぇ!!とでも言いそうなくらい動き回っていた。
それに触発されたアルドアさんもスキルと魔法を使うわでハイテンション。
何か危ないお薬でも使ったのかってくらいの勢いだったことをここに明記しておこう。
ーーーーーーーーーー
「ーーーーーーーーーぁぁーーーー」
「ん?」
丁度、二階層へ向かう階段に指し当たった時だった。
微かに、誰かの叫び声が耳に届いた。
俺の他にも、スウィード以外のメンバーは聞こえたいたらしく、通路の奥に目をみやった。
「あ、あの、どうし……」
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
「!?!?!?」
通路の奥から現れたのは赤
どす黒い赤が奥から走ってきた。
その正体はちょうど、スウィードと同い年くらいの少年。
多分、モンスターの返り血なのだろう、それをもろに浴びたのか、全身が血で染まっていたのだ。
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
「おっと!」
血が付かないようにうまいこと避けると、その少年はまるでこちらに気付いていない様子で階段をかけ上がっていく。
呆然とした様子でその背中を見るハーチェスさんたちだったが、俺はここで五年前、前世の記憶を少しだけ思い出した。
確か、物語の始まりはこんなのだったな、と
思わず、笑ってしまった。
原作が、始まる……
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