迷宮の楽園
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だがしかし、四匹いたデッドリー・ホーネットのうち、三匹の体にそれぞれ一筋の線が走った。
縦に、斜めに、あるいは横に。
未だに飛翔を続けていた三匹は、次の瞬間、体が二つに割れ、灰と化した。
残る一匹も頭の部分を落とし、軽く【物干し竿】を振って血を払うと、俺はそれを鞘に戻した。
「ふぅっ、終わった終わった」
「ほんと、とんでもないわね、式は」
「まぁ、昔っからそうだしね。 あ、お疲れ、式」
ハーチェスさんとところまで戻ると、労いの言葉を掛けられた。
だが、これから第二戦、今度は槍でやらないといけないのだ。
「速いっすよね〜」
「……チッ、ぜってぇ追い付くかんな」
「ヒルは負けず嫌いですからね」
「……」コクリ
「まぁ、これでもLv5ですし。 あ、パディさん。【アレルヤ】を下さい」
アルドアさんたちにも声をかけられながら、パディさんに短槍、【アレルヤ】を手渡される。
「…………」
「ん? どうした? スウィード」
と、ここでスウィードがデルガさんのように黙り混んでいた。
というか、あれだ。放心状態みたいで、目を見開き、口をポカンと開けている。
「フッ、当然、この僕の光輝く姿に心底見惚れ……」
「なんですかあれはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
エイモンドさんの言葉を遮り、二十四階層にスウィードの叫びが響き渡った。
「何って……俺の本気?」
「何で疑問系なんですか!? てか、最後のあれは!?」
「スウィード、驚くのは分かるが落ち着け。 またモンスターがよってくるから」
ハーチェスさんに諫められ、ハッとしたスウィードは一言、すいませんと謝った。
「よし、それじゃあ話すけど、あれが式が刀を使ったときの技……みたいなものかな。僕も、初めて見たときは驚いたし、他のみんなもそうだ」
うんうん、と本人たちが頷く
「で、だ。あれは……燕返しは、一度に三回斬る技らしいんだ。そうだよね、式」
「はい。そうですよ」
「そ、そんなことできるんですか?」
「少なくとも、式には出来る。他の人で出来るって人は聞いたことがないしね。ま、式にしか出来ないかもしれないし、他の人が秘匿してるのかもしれないけど」
「は、はぁ。とにかく、式さんが凄いってことですね?」
「うん。式だからしょうがない」
ちょっと、ハーチェスさん。その言い方はどうかと思いますが?
「まぁ、そういうわけで、次は槍だ。 エイモンド、もう一度お願いできる?」
「フッ、お任せあれだよ!さぁ!もっと僕を見て!!」
先程と同じ詠唱で再び光だすエイモンドさん。
そんな光にまたもや釣られてやってくるデ
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