迷宮の楽園
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スさんとエイモンドさん、俺一人と前衛を交代しつつ、後衛をリリアさんたちに任せている。
「それじゃ、次は頼むよ」
「フッ、この僕の美しさにはどうやっても届かないだろうけどね!」
「分かりました。 けど、エイモンドさんの言ってることは分かんないです」
前髪をかきあげるうちのバカは気にせず、今度は俺が前衛に出る。
と、そこで後ろに控えていたリリアさんがある提案をしてきたのだった。
「そういえば、スウィードは式が憧れなのよね?」
「はい! いつかは、式さんみたいになりたいです!」
「それじゃ、式。スウィードに本気を見せてあげたら? 今は私たちしかいないし」
「おお、式のか。俺も色ボケエルフに同意だ」
いつもは衝突する二人が、今回は珍しく意見があった。
その流れにのって、アルドアさん、デルガさんも同意する。
「…………まぁ、この僕が妬くくらいには、式は強いからね……」
「ああ。なんせ、団長の僕を差し置いてLv5になぅたんだものね」
「ちょ、ハーチェスさん。 言葉に刺がありますよ!」
あれだ、黒い笑を浮かべてるってやつだ!
「……はぁ、分かりましたよ。 ……で?スウィードの手本だから刀だけでいいんですよね?」
「……そうだな、どうせだから槍の方も見せておいてあげて。 スウィードもファミリアで一番強い人の実力を知っておいた方がいいしね」
槍の方は準備してきた?という質問に、俺はため息をついて頷いた。
こうして、ダンジョンにもぐる際には不測の事態に備えて部屋の槍を三本とも持ってきているのだ。
長槍【破魔の紅薔薇】、短槍【必滅の黄薔薇】、そして、必滅の黄薔薇を模して【ヘファイストス・ファミリア】に作ってもらった短槍、【アレルヤ】
アレルヤのみをパディさんに預け、他の二本は背中の袋に【物干し竿】と共にしまっているのだ。
「それじゃ、エイモンド、頼むよ」
その言葉に、エイモンドさんはフッ、と笑うとやれやれといった様子で肩をすくめて一歩前に出た。
「スウィード、僕の魔法、そしてこの僕の美しさを篤と見るといい!」
「は、はぁ……」
「いいから早くやりなさいよ」
リリアさんの一言に、分かっているさ、と気障に笑って見せた。
「【我を見よ、そしてこの美しさに酔え】」
他の面々から一歩離れた場所でエイモンドさんが詠唱
超短文詠唱で練り上げられた魔力は、うっすらとエイモンドさんの体を徐々に包んでいく
「【ゴールデン・フラッシュ】!」
瞬間、エイモンドさんを包んでいた魔力が金色の光を放った。
「うわっ!?」
「……相変わらず眩
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