第77話 男のジェラシーは見苦しい
[8/8]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
で複雑に絡めとられている為に思うように振りほどく事も出来ない。
「捕まえたよ。悪戯好きなお嬢ちゃん」
「うぅ……」
不気味に笑う岡田が恐ろしく見えた。初めて知る人斬りの気迫。その気迫は今までなのはが見てきた大人達とはまるで違っていた。いきがってばかりのチンピラや名ばかりの攘夷志士達、江戸の治安を守っているのか甚だ疑問な武装警察、そんな類とは一線を介する恐ろしさが岡田からはひしひしと感じ取れたのだ。
「あんまり暴れられても困るから、少し寝てて貰おうか。仕置きは事が片付いた後でたっぷりとしてやるからさぁ」
突然、拘束しているコード類が強烈に締め上げてきた。その力に抵抗出来る筈もなく、なのはは悲鳴を上げる事無くその中で意識を手放してしまった。
がくりと首が項垂れ、微動だにしない。そんななのはを見てこれで邪魔者がいなくなったと思い一安心した矢先であった。
「―――だりぃなぁ。この件が片付いたらたんまり謝礼をふんだくってやる」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。その声を聞いた途端、岡田は思わずにやけた。どうやら奴とは此処で決着をつけられるようだ。以前は有耶無耶になってしまったが、今度はそうはいかない。
今度こそあの男と決着をつけてやる。笑みを浮かべつつ、岡田は外に出て来るであろ声の主「坂田銀時」の到来を待ち望んだ。
つづく
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ