ハイスクールV×D ライド31
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「なっ、何が起きたの!?」
「なんだかよくわからねぇけど、スゲェぜ木場!」
『……なんだ……あれは?』
木場が禍々しい姿に変わる中、驚愕するグレモリー眷族の中で……唯一同じドラゴンであるドライグだけがガスト・ブラスター・ドラゴンの放つ禍々しい力を正しく理解してしまった。
まだ辛うじて木場の意識はある。だが、それは『憎悪』と『復讐心』の二つのみだ。仲間への意識……リアス・グレモリーへの恩義など、ガスト・ブラスター・ドラゴンの悪意の力で全て吹飛ばされてしまっている。
「っ!? さっさと……それを離せ、三流剣士!」
そして、それの危険性を最も知っている四季が木場へと切りかかる。同じ力を持つ超兵装ブラスター・ブレードならば木場から超兵装ブラスター・ダークの侵食から開放する事ができると考えての行動だ。
一刻も早く剣を遠ざけなければ……辛うじて残している木場の意識は完全に飲み込まれる。ガスト・ブラスターと言う巨大な渦の中で、木場の意識は小船……いや、木の葉よりも小さく軽い。一刻も早く離さなければもう二度と戻れなくなる。
「っ!? 邪魔するんじゃねぇ、五峰!」
「っ!? 一誠、お前は!?」
そんな四季の行動を阻むのは一誠だ。
「そんなに自分より木場があの剣を使いこなしてるのが悔しいのかよ!?」
「何を勘違いしてる、あれは使いこなしてるんじゃない……三流剣士が飲み込まれてる真っ最中だ!」
「そんな事、信じられるか!?」
「四季!」
一度距離を取る四季へと更に切り込む一誠の足元に詩乃の放った矢が突き刺さる。それによって動きを止められた一誠、それによって四季は体制を立て直す事に成功する。
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―ただ、生きたかった―
『生きれば良い、否定するものを全て切り伏せろ』
―聖剣を超えたかった……―
『ならば、全ての聖剣を破壊すれば良い、全ての聖剣を使う者を切り伏せろ、聖剣を崇める者を全て斬り捨てろ、そうすれば聖剣を超えられる』
木場の心に響く何かの声……ガスト・ブラスターと言う強大な力がゆっくりと彼の意識を飲み込んでいく。
意識の中で木場の手にあるのは超兵装ブラスター・ダーク。それを見て小さく笑みを浮かべる。思い浮かべるのはあの時の……破壊の聖剣を振り下ろそうとするゼノヴィアの姿。
超兵装ブラスター・ダークを一閃、粉々に砕け散る聖剣と血を吐いて消えていくゼノヴィアの姿。
「は、ははははは……この剣が有れば、ぼくは聖剣を超えられる」
続いて切り裂くのはイリナと彼女の聖剣。
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