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ソードアート・オンライン 瑠璃色を持つ者たち
第五話 第一層フロアボス攻略戦
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リュウヤのヘルプにキリトは返事をせずに呆然としていた。
アスナの怒り様にでも、リュウヤの態度にでもない。

(いったいーーーどこから現れた……!?)

リュウヤの突然の出現に驚愕する。キリトの索敵スキルはこの場に集まる中でも群を抜いていると自負している。
そのキリトでさえ看破できなかったのは今までにアルゴただ一人だった。
アルゴでさえ、気をつけなければキリトに看破されるであろうと警戒はしている。

だというのに。
熟練度上げのため、大抵索敵スキルを使っているキリトは、先ほども索敵スキルを行使していた。
それなのにリュウヤの接近に反応もしなかった。

(リュウヤの隠密スキルの熟練度は、いったいどれほどなんだ……)

「ねえキリトさぁぁん!!?聞いてるのっ?お願いだから助けてぇぇぇ!?」

「自業自得よっ!」

「………俺も自業自得だと思うな」

「そ、そんな殺生なぁぁ!?」

ディアベルが出立の合図を送るまでの五分間、リュウヤはアスナの刺突攻撃をいなし続けていた。





「よし、みんないるよな?」

レイドリーダーであるディアベルの確認に全員が黙って頷く。先ほど出る前に、士気をあげるためか大声で叫んでいたが、さすがにダンジョン内でするわけにはいかない。

いかないのだがーーー。

「だぁかぁらぁ、俺はね、お二人さんの緊張を解いてやろうと思ってやったのよ?少しは感謝してーーーまてまてっ!さすがにここで攻撃するなよ!?俺、死ぬっ!」

「勝手に死ねっ!」

「嬢ちゃん、言っていいことと悪いことあるの分かってる!?」

「お、落ち着けって!あと大声だすな!ここダンジョンだぞ!?」

後方で、一人は喚き、一人はレイピアを手に取り、一人は両者に割って入っている。

「なにやってんだ?」「お気楽だなあ、おい」「やれやれ〜」「静かにしねえとモンスター寄ってくるぞ」

それを見守るーーー介入などしないーーープレイヤーたちは厳粛な空気から一変、少しだけ弛緩した空気を感じていた。

気を張りつめすぎて逆にミスをするのは常識。
リュウヤたちのおかげで気持ちを軽くできた。そこまで計算しての行動なら、リュウヤは相当キレる軍師だ。
だが、そんなこと一ミリたりともなかった。

「あなた、絶対イタズラ心でやったでしょう!?」

「な、なんでバレた!?」

「……ここで死ぬか、ボス戦中に死ぬかどっちか選びなさい」

「それ二つに一つですけど!?しかもどっちも嬢ちゃんが殺る気だろ!?」

「当たり前じゃない」

「そんな普通に言うなぁ!」

結論、ただのバカである。

そんな彼らを見てレイドリーダーは笑いをこらえるように肩を小刻みに震わせそっぽを向い
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