第四章
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「ううん、話は聞いたけれど」
それでもと言うお父さんでした。
「何かね」
「違うっていうのね」
「これ位本当に買えばいいのに」
「そういうものじゃないの」
「少しでも節約しないとなの」
「そう、駄目なのよ」
お母さんはお父さんに強く言うのでした。
「こうしたことから節約して」
「ちゃんとしてっていうのね」
「家計は成り立つのよ」
「主婦も厳しいね」
「厳しいけれど」
それでもというのです。
「当然のことよ」
「主婦ならだね」
「これ位は当たり前のことよ」
「そいうなんだね、結婚前は」
お父さんはここで二人が付き合いはじめた時のことを思い出してそれでこんなことを言ったのでした。
「そうしたことは言わなかったのに」
「結婚すれば変わるのよ」
「女の子は?」
「お母さんになるから」
女の子からです、そうなるからというのです。
「そうしたことも覚えていくのよ」
「それで変わるんだね」
「そういうことよ」
「じゃあ雑巾のことは」
「何よりのことよ」
こう笑顔で言うのでした、そしてその雑巾で早速テーブルの上を拭いてお掃除をはじめるお母さんでした。
ティギーおばさんのお話 完
2014・12・13
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