第三十九話
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『ああ、エルグランドと言う少年の事は知っているか?』
なのは達から聞いたな。ユーノもどきだろう。
「ああ。そいつがどうかしたのか?」
『そうだな、経緯を省いて説明すると、ジュエルシードを持ってアースラを脱走した。そっちに行った可能性が高い』
はぁ!?
何それ?どういう事?
「と言うか、もっと早く言ってくれない!?」
上空から巨大な魔力反応。
バッと全員が空を見上げる。
光り輝く球体が視界に移る。
それは一筋の閃光となりこちらへと撃ちだされた。
直撃はされずに海面へと叩きつけられて海水が宙を舞う。
『プロテクション』
周りをみるとそれぞれにバリアを張るなり避けるなりしたようだ。
俺は攻撃をしてきた相手を見上げる。
年齢は9歳ほどの男児。
青色の騎士甲冑を纏い、その手には装飾の施された西洋剣。
足元に浮かぶ魔法陣は剣十字。
『すまない。彼が行った破壊活動でアースラは混乱していた』
左様で。
「なんでっ!そのポジションは俺のもののはずだったのにっ!」
確実にまだ錯乱している。
自己の欲望と現実の区別があやふやだ。
暴言を吐きつつ手に持ったデバイスを振り上げては、八つ当たりをするようにその圧倒的な魔力量でシューターを無数に放ってくる。
繰り出されるシューターの数は膨大だが、誘導性の無い弾に当たるような俺達ではない。
どうやら狙いはなのはとフェイト以外のイレギュラー二人。つまり俺とソラだ。
この弾幕を避ける事がまだ出来ないであろうフェイトへの攻撃は牽制程度になっている。
しかし、なのはにしてみれば絶好の反撃のチャンス。
この機を逃すような教育はしていない。
「ディバイーーーーーンバスターーーー」
ドウッっとピンクの奔流が少年に迫る。
弾幕を止めて、シールドを展開してなのはのバスターの直撃をガードする。
俺たちなんかとは桁違いの魔力量。
だけど、その技術は未熟で、ただ強大な魔力による力押しでしかない相手に後れを取る訳は無い。
弾幕が止めばあとは此方のワンサイドゲームだった。
前世を含めるならおそらく成人を迎えているだろう彼。
しかし、俺と同じであるならば、現代日本人だった彼に戦闘の経験があっただろうか?
俺は無かった。
それ故に初めてトロールと戦ったときは足も震えたし、その命を奪ったときは心が締め付けられた。
生き物の命を奪ってしまった事実がかなり堪えた。
いっぱしに戦えるようになったのなんて転生してから15年を過ぎた辺りからだ。
それも偶然手に入れた眼に頼った物だったが…
しかし今の俺達には不断の努力によりつちか
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