第三十九話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
している。フェイトはまだ水面に長時間立っていることは出来ず。さらには意識を反らした隙に調整がうまく行かなくなって海に落ちている。
ザバッ
待機状態のバルディッシュが飛行魔法を行使して水中から上がってきた。
「ぷはっ…けほっ」
「大丈夫か?」
「……海水が凄く冷たかった…」
だろうね。
「ソル」
俺は胸元のソルにお願いする。
『風よ』
ソルが操る魔法が暖風を送り、フェイトの衣服を乾かし、ついでに塩気も抜いていく。
その隙に俺はストリンガーにイナダを通して海中へ。
今ので今日2匹目だ。
「ありがとう。アオ、ソル」
「あいよ。だが大丈夫か?辛かったらゴムボートで休んでいてもいいんだけど」
「ううん。大丈夫。みんな使えるんだから頑張らないと!」
そこまで頑張らなくてもいいと思うけれど。
今までジュエルシードの封印と言う事もあって修行の内容は魔法の方面へと傾いていた。
しかし事件も片付いた今、修行の内容は剣術と念も含まれる。
魔法修行だと思っていたフェイトの考えは初日から覆される事になった。
そこで念を習得していないフェイトが疎外感を持つのはある意味仕方が無い。
彼女からしてみれば、目の前で繰り広げられる模擬戦の攻防の半分は分らないのだから。
そして泣きつかれた。私にもその何かを教えてと。
まあ、泣かれると弱いのは俺達家族の弱い所か。母さんに命令されてその日のうちにフェイトの精孔を開きましたよ。
そんな訳で魔法修行と平行して念の修行も始まった訳だ。
そして今は水面歩行の行。
「ううー。どうしたらアオみたいに出来るのかな…」
「そんなに直ぐは出来ないさ。地道に一歩ずつ修行あるのみ」
「うう…」
念を覚えてから30年近く、昨日今日で覚えた奴が俺と同じレベルで出来たらそれはそれで泣くよ?
「お兄ちゃーん」
左手にはストリンガーに括られたイナダを持ち、右手に持った釣竿をぶんぶんと左右に振って水面を掛けてくるなのは。
その後ろにソラが少し遅れて歩いてくる。
「おう、釣れたか?」
「うん、3匹釣れたよ」
う…負けた。
「私は2匹」
ソラとは引き分けたようで少し安心。
「俺が2匹だから合計7匹か。晩御飯には多いな」
「ご近所さんに配ればいいんじゃないかな」
一歩遅れて後方から歩いてきたソラが提案する。
一家族2匹も居れば事足りる。
御神家と高町家で4匹。後はご近所に配るか。
訓練も終了といった時、空間を裂きクロノからの通信ウィンドウが展開された。
『すまない、急な事で悪いんだが』
「どうした?何かあったようだが」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ