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BloodTeaHOUSE
嫌いだった誕生日が好きになった日
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いない気がして、似合いそうな服を探す。
 クローゼットを開くと、もう必要のなくなった喪服が目に入った。小学6年生で身長が止まってから毎年着ていたやつだ。両親もお祝いしてくれるかも知れない、なんて、少し感傷的な気分でそれを選ぶ。
 うん、黒だと銀色がよく映えそうかも。姿見でくるりと全身チェックしてから、ペンダントを身につけた

 とたんに視界がぐにゃりと歪んで「あっ」と驚くまもなく私は森の中にいた。森、と言うよりは森の中の少し開けた部分だ。駐車場だとすれば車3台くらいは止められそう。奥に道があるということは人が立ち入るのかもしれない。ベンチもある・・・けど、何よりビックリなのは建物が立っていること。
 2階建ての建物はそんなに新しくなさそうだけど、看板がかかってる。…なにかのお店?

「こんばんは」

文字を読み取ろうと顔を上げてると、急に声が聞こえて飛び上がりそうに驚く。
慌てて周りを見回すけれど、誰もいない。あれ?声の主を探しキョロキョロしていると、

何方(どなた)をお探しですか。わたくしなら貴女(あなた)の目の前ですぞ」

扉から声が聞こえていることが信じられなくて、まじまじと見つめる。

「あの、声の主はあなた?」

 一応問いかけてみる。

「はい。この店のドアボーイ、ジェイキッドと申します。JK、ジェイクなどお気軽にお呼びください」

 丁寧な物腰には害意は見られない。居住まいを正してこちらも挨拶をする。

「はじめまして、楠木香澄といいます。ここはお店なんですか?」

 ドアにお辞儀するなんて傍から見れは滑稽かもせれないけど、ここがどこかもわからないし、家に帰るためにはこのドアの力を借りなければいけないかもしれないと思うと、不躾な真似はできない。

「おや?あまり驚かれていないようですな。貴女は人間、わたくしのような人あらざる者に慣れておられるのでしょうか」

驚いてはいるんです。かなり、とても、物凄く、驚いてます。
ただ驚き過ぎて感情のメーターが一周まわってしまっただけで。

「慣れてなんかないわ。こんな不思議なこと初めてで、どうすればいいのかわかんないだけ。だってここが何処かも分からないんだもの」

肩をすくめてそう言う。
家で待ってる人が居るわけじゃないから、そんなに焦らなくてもいいけど、まさかこんなことになるなんて思ってなかったから書置き一つ残してない。明日の朝、人が来るまでには帰れればいいんだけど。

「そうでございますか。ではいかがいたしますか?お用命とあらば、このままお宅までお送りいたしますが」

う〜ん‥‥‥と考える。このまま帰ってしまうのは少しもったいない気がする。
送り主はわからないけど招待状も貰っちゃったしなぁ〜。

「もしよければお店
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