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SWEET DREAM
 
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ど持ち帰ってやっから安心しな」
「本当か?本当アルネ?キャッホーーーイッ!」
(な、な、な、な、なんでそうなるっ!)
「銀さん、持ち帰れるんなら僕も姉上のために少しお願いします。ああみえて、仕事は結構ハードみたいですし、甘いものでも食べてほっとしてもらいたいんですよ」
「おーよ。新八、まかせとけ!」
あれよあれよと話が予想を裏切る形で進んでゆく中
「良かったですねィ、副長ー。これで少しは味覚が蘇りゃバンバンザイでさァ」
隣の総吾が悪魔の顔でニヤリと嘲う。・・・コノヤロウ、今すぐ掻っ捌いてやりてぇ。
「あー。もしもしぃー?予約したいんですけどー」
いつの間に抜き取ったのか、俺の携帯で万事屋はその場所に予約入れてやがる。くるりと振り向きニヤニヤしながら携帯を手渡しながら
「今日は8時からなら大丈夫だってよ。予約入れたから時間前にウチに来てね」
そう言うと
「楽しみだなぁー・・・ぷぷぷっ」
耳元に心底面白がった声でささやかれた。チクショウッ!!ハメられたッ!!


◇            ◇           ◇           ◇


総吾の前で予約まで入れられてしまった以上、無視はできない。が、さっきから嫌な予感が止まらない。嬉しそうに腕にまとわりついてた女の姿が、気を抜くと自分にすり替わっていて、慌てて背筋に走る寒気とともに打ち消すことの繰り返しを続けている。時間はそこまで迫ってきているが、普段の仕事の半分も終えていない。
「しかたねぇっ」
さすがに隊服で出歩くのは目に付くだろうと私服の着流しに着替え、いつも袖に忍ばせているマヨたちを文机の上に並べると、潔く障子を開けた。

やはりというか、そこには見慣れたアイマスクがいた。
「早くしねぇと遅刻ですぜィ」
「・・・・・・・・まだ7時半だろが」
「万事屋から移動すんならその時間も計算に入れないといけないんじゃねぇですかィ?」
「っ!――いいんだよ。どうせ俺持ちの飯だ」
「飯ねぇ・・・。まぁせいぜい楽しんできて下せィ。山崎のほうは俺から言っときやすんで」

足取り重く階段を上がると、計ったように銀時が出てきた。
「・・・・テメーは野生動物かよ」
「いやいやいやいや、ここ安普請だし?誰か来るとある程度わかんのっ。来客の予定は副長さんだけだったから出て来ただけだよ?」
なんか背中にバカでかい風呂敷包み背負ってやがるが・・・無視だ、無視。
「まぁいいや。んで、どこなんだその24時間営業の甘味所とやらは」
「その前にチェックね」
「アァ?チェックだぁ?」
「そ、マヨ持ってきてないか、のチェック」
袂を探られ、着流しの合わせを探られ、後ろに手が回ったとたん体がはねた。どう見ても抱きしめられているようにしか見えない。頭を万事屋の腕に纏わりつく
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