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異世界系暗殺者
矜持の時間(2016/05/16 一部修正)
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は切断された腕を再生させながら、口を開いた。


「……どうやら、あなたには聞かなければいけないことが多そうだ。ポチさん」
「聞けないよ。君はここで死ぬからね。あと私はシロだ」


この会話を最後に、殺センセーが圧倒的に不利な状況での暗殺試合が始まった。ポチは殺センセーの弱点を知り尽くしている様で、殺センセーの身体を硬直させる光線を照射し、堀部のサポートを始めたからだ。

………まぁ、外野からのサポートは禁止されていないからな。暗殺ルールに抵触はしていない。そのせいで殺センセーは序盤から奥の手の1つである脱皮まで使ってしまう始末だ。

その後、ポチの口から殺センセーの弱点が明かされていった。脱皮直後、再生直後は体力を消費し、自慢のスピードが落ちるといった弱点が……。

どんどんと追い込まれていく殺センセー。このまま放って置けば地球は救われる。だが、このE組の生徒で自分達以外に殺センセーが暗殺されることを納得できる者は多くなかった。

俺はポチが3度目の光線を照射し、堀部が触手で殺センセー先生を仕留めようとした瞬間、牙の試験型玉璽(テストタイプ・レガリア)のホイールを高速回転させ、牙を放って堀部の触手を全て斬り裂いた。


「なっ!?」
「ポチさんよ。外野のあんたが堀部のサポートしてんだ。なら、同じ外野の俺が殺センセーのサポートをしても文句は無ぇよな?まぁ、文句があるならあるで、別に構わねぇけど。
そん時は外野の人間同士、場外乱闘で話を付けるだけだ。あんたの身体に道を刻んで、その悪趣味な白服を血で真っ赤に染めるって形のOHANASHIでな」
「……今、この場で奴を殺せば地球は救われる。それでも君は邪魔をするのかい?」
「あのさ、本来一中学生でしかない俺達が慈善活動でそこのタコを殺して、地球を救おうとしてるとか本当に思ってんの?ぶっちゃけ、賞金目当てに決まってんじゃん。
なのに、あんたみたいな不審人物とその飼い犬に賞金を横取りされるなんて、普通に考えて納得できる訳ないだろ?むしろ、妨害行動に出る奴が現れる方が自然な流れだと思うね。
あと、世界王者級の阿呆でもない限り、堀部の触手を見た時点であんたが人体実験を平然と行う狂科学者だってことは理解できる。
そんな奴に殺センセーの賞金を奪われるのを容認するとか、人体実験の片棒を担ぐのと同義じゃん。そんな屑野郎になるくらいなら、地球共々消滅した方がまだマシってもんだ」


って、俺とポチがそんな会話をしている間に、殺センセーは脱皮後の抜け殻で堀部を包んで、外に堀部を放り投げた。


「イッキ君。君がイトナ君の触手を斬り、ポチさんを抑えてくれていたお蔭で勝つことができました。……さて、イトナ君。君はリングの外に足を着いてしまいましたね。ルールに照らせば君は死刑と
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