矜持の時間(2016/05/16 一部修正)
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
【視点:樹】
土砂降りに雨が降る今日、律に続く転校生暗殺者がE組にやって来た。律からの前情報で人間でありながら、人間の域を超えた力を持っていることが判明していたが、まさか壁を突き破って教室に入ってくる変人だとは思わなかった。
しかも、その後の教室での遣り取りで転校生――堀部イトナは殺センセーの弟を自称し、殺センセーに決闘を申し込む始末。
まぁ、実弟かどうかはさて置き、堀部と殺センセーにいくつかの共通点はあった。例えば、昼休みに甘菓子ばかり食ってたり、表情が読みづらかったり、同じ巨乳系グラビア読み始めたりだな。
そういった共通点を目にする度、クラスの皆は放課後まで殺センセーと堀部を比較して見る様になった。そして、放課後。教室にある全ての机と椅子を使ってリングを作り、その中央では殺センセーと堀部が相対することになった。
「烏間。これって、机のリング?」
「ああ。こんな試合スタイルでの暗殺を仕掛ける奴は初めてだ」
「殺センセーも普通の暗殺には飽きてしまったでしょ?ここは1つルールを決めないかい?」
ビッチ先生と烏間先生が、堀部&ポチの暗殺方法について話し合っていると、ポチが今回の暗殺で1つのルールを提案してきた。そのルールとは、リングの外に足が着いた方がその場で死刑というものだ。
殺センセーはそのルールを了承すると同時に、自分からもルールを提示した。それは観客に危害を与えても負けというものだ。センセーらしいといえばセンセーらしいルールだけど。
殺センセーの提示したルールも堀部が了承し、ポチの合図と同時に堀部の暗殺が開始。堀部が殺センセーに放った初撃。それは意図もあっさりと殺センセーの触手を切断した。
普通なら切断された殺センセー触手に目が行くだろう。だが、E組の皆の殆どはその触手ではなく、別の場所に目が釘付けとなっていた。
そう。触手を斬り飛ばした堀部の部位―――頭頂部から生えている殺センセーと同種の6本の触手に目が釘付けとなり、それを理解した瞬間、E組の皆は改めて驚きを露わにした。
そして、殺センセーは殺センセーで顔に凄い青筋を立て、完全にブチ切れていた。あんなブチ切れた殺センセーを見るのは俺は初めてだ。
「………どこだ?どこでそれを手に入れたッ!?その触手を!!」
「君にそれを言う義理はないよ、殺センセー。だが、これでイトナと君が兄弟という話にも納得できただろ?両親も育ちも違う。だが、君達は紛れもない触手兄弟だ」
いや、ポチさんや。その言い方は何か卑猥だぞ。もしかして、ポチはそういう趣味があんのか?
「ふむ。怖い顔をしているねぇ、殺センセー。何か嫌なことでも思い出したのかな?」
ポチが殺センセーをそう挑発すると、殺センセー
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ