2巻
デート時に起こる打ち合わせ
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ろう。
私服のチョイスは性格が出るからか、やや暗い色のカーディガンとかが地味な感じに纏めている辺りが、柚希の大人しい性格が表れていた。ま、柚希の透き通るような美しさは、地味な服程度で抑えられている様子ではあったが、周辺一帯を通り過ぎる人達の多くが思わず柚希に見惚れている。中には彼女持ちや妻持ちも振り向いていたが、すぐに頬を引っ張っていたのを見るに俺は笑いそうになった。
「私はいつも通りに来ただけ、一真も少し遅れるかと思っていた。服装に拘り持ってそうだったから、少し早めに来た」
「まあ俺は織斑家の次期当主とも言われている者なのか、学校内でも蒼翼のプリンスと呼ばれてしまう程知名度は高い。ま、それは学校だけだから、今日はデートだからとても楽しみにしていたよ」
「私も。一真とこうするの、里にいた時だからかとても懐かしい」
そうなのか?と一瞬思ったら、記憶媒体である東城刃更の時の記憶を引っ張ったら、里から出る前に柚希と胡桃からの両手に花状態だったらしい。その胡桃は現在人間界にて、俺らを探していると報告で聞いた。俺と手を繋いだ状態で、駅の改札へと歩き始めた。行き先は蒼翼町から都心の繁華街だが、休日なのか改札を抜けるとホームは俺らと同じように都心に行く者達でいっぱいいた。
『織斑様が指定された所に並びました』
『了解。こちらも隣の車両を警察専用車両にしましたが、一部一般客がいる模様。その中に深雪様もいますが、近くにいた隊員達との念話で全て委細承知との事でした』
『こちら蒼翼町から次の駅ホーム前、ターゲットが来ました』
と、こちらは作戦通りに動いていた。痴漢常習犯は、単体で動くがだいたいがこういった満員電車内で犯罪をするが、なぜかいつも逃げられてしまうという結果になってしまった。なので痴漢常習犯の情報を集めたら、人間界に来ていた魔族が人間に紛れ込んでいたという報告を受けた。だからか、外見人間で中身魔族なので人間の手では捕まえる事が出来ない。魔族を捕まえる事が出来る者が、独立蒼翼黒鮫課であり魔族だろうと関係なく捕まえる事が出来る。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ