第百七十一話 全てに決着を…
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備が必要だと思い、太一とヒカリに少し待っていて貰おうと思ったが、不要らしく一輝は大輔と共に客室に向かう。
そして客室に入ると、太一とヒカリがいた。
太一「………」
ヒカリ「大輔君、その人が?」
緊張した声で一輝を見遣るヒカリ。
大輔「ああ、そうだ。この人が伊藤一輝さん。7年前の光が丘テロで、家族を失ったんだ」
一輝「お前らが光が丘テロの犯人…か、ようやく面が間近で拝めたぜ」
瞳から僅かに怒りが滲んでいた。
太一「あの…俺達…そんなつもりは」
一輝「…分かってる。お前らを責めても仕方ないんだってことはな。グレイモンに進化させたこともわざとじゃないし、光が丘を滅茶苦茶にしたのも結果的にそうなっちまっただけだ」
ヒカリ「………」
一輝「でもな、それでも結果的にとは言えお前達がグレイモンに進化させたことでパロットモンとの戦いの巻き添えになった奴がいる…そのことを知らないで今までのうのうと暮らしていたお前達が許せないんだよ。」
頭では理解は出来ても、心が納得出来ない。
一輝はそう言いたいのだろう。
太一もヒカリも光が丘テロで被害に遭った人達のことを考えてはいなかった。
太一は当時のことは忘れていたし、ヒカリも被害者がいることを知ったのはつい最近だからだ。
2人は当時7歳と3歳の子供だったから一方的に責めていいわけではないだろう。
しかし、心が抑えられないのだ。
自分は家族を失ったのに対して、犯人であるこの2人は家族が健在なのだから。
一輝「…今更お前達を恨むつもりはねえ。」
大輔「兄ちゃん」
一輝「でもな、お前達の友達とやらのせいで俺の家族や死んだことを、そして被害者がいることを忘れるな…!!」
太一「…ああ、忘れない…!!絶対に…!!」
一輝「ならいい…」
コキ…ッと拳を鳴らしながら太一とヒカリに歩み寄る。
一輝「1発だ。1発殴らせろ。それで終わりだ」
太一「分かった…」
そして客室から鈍い音が2回響き渡った。
フェイト「…随分と派手にやったね」
客室から出て来た太一とヒカリの頬は見事に腫れ上がっていた。
一輝は日々身体を鍛えているから、パンチの威力は凄まじい物がある。
流石にこのままにしていては太一はともかくヒカリがやばいだろう。
親に見られたりでもしたら大騒ぎだからだ。
すぐさま2人に治療を施すと、フェイトは太一とヒカリを見
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