暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 13 「六課のとある休日」
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課や。やからショウくんとイチャついとる暇はないんよ」

 さらりとそう言えるようになったあたり、受け流しが上手くなったのか、はたまた俺への想いは完全に友人止まりになったのか。あの日聞いた言葉が幻だったのではないかと思えるほどの成長である。
 しかし、まずは目の前のことをきちんとやる。それが終わって気持ちに変化がなければ再び……とも言っていただけに、今はただ待つしかないのだろう。無論、期待したりはしない。期待してしまうと気が付かないうちに意識してしまいそうだから。
 そうこうしている内に食事は終わり、俺はエリオ達の引率を任されたので着替えるために部屋に戻った。エリオ達が私服で出かけるのだから俺が制服で出かけるわけにも行くまい。
 ――多分出発する前にフェイトがエリオ達と話すだろうな。俺の仕事はあくまで引率だし、フェイトにとっては大切な時間だろうから邪魔するのも悪い。入り口のところで待っておくか。
 準備を終えた俺は一足先に隊舎の入り口へと向かう。
 外に出てみると3人の人影。ひとりは先ほどまで一緒だったなのはだ。あとのふたりは、バイクに跨っているティアナとスバルだった。俺の記憶が正しければ、あのバイクはヴァイスさんのだったはずだが、まあ普通に考えて貸してもらったのだろう。

「じゃあ転ばないようにね」
「大丈夫です。前の部隊に居たときは毎日のように乗ってましたから」
「ティア、運転上手いんです……あっショウさん」

 スバルの声になのはとティアナの意識もこちらへと向く。見慣れた制服姿ではないせいか、スバル達の顔には驚きのような感情が見える。

「ショウさんもお出かけですか?」
「まあな……あまりジロジロ見られると恥ずかしいんだが。変な格好してるか?」
「え、い、いえ、とてもお似合いだと思います!」
「そうですよ、すっごくカッコいいです!」

 嬉しい返答ではあるのだが……ティアナの慌てたように言う姿はどこかフェイトに似ているし、嘘偽りない笑顔のスバルはかつてのなのはにそっくりだ。
 ティアナはまあ大丈夫だろうが、スバルは世の男子達を困らせないか心配になるな。ボーイッシュだが出るところはしっかり出ているし、割と男って生き物は単純だから今みたいな言動をすれば勘違いする輩もいるだろう。

「ありがとう……貴重な休みなんだし、さっさと出発したらどうだ?」
「じゃあお言葉に甘えて……あっ、お土産買ってきますね。クッキーとか」
「気持ちは嬉しいけど、気にしなくていいから楽しく遊んできなね」
「はい」
「行ってきます」

 それを最後にティアナ達は颯爽と走り始める。ちらりと聞こえただけだったが、確かにティアナの運転の腕前は良いようだ。あれならばヴァイスさんが泣くような未来は起こらないだろう。
 ――エリオ達の引率が
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