sts 13 「六課のとある休日」
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衛思想も語られたらしい。アナウンサーのその言葉に、俺達の意識は画面のほうへ自然と向いた。
『魔法と技術の進歩と進化……素晴らしいものではあるが、しかしそれが故に我らを襲う危機や災害も10年前とは比べ物にならないほど危険度を増している。兵器運用の強化は進化する世界の平和を守るためである!』
確かに兵器の運用を今以上にすれば犯罪者の数は減るだろう。だがそれは一時的なものではなかろうか。優れた兵器が生み出されれば、それを悪用しようとする者は必ずと言っていいほど現れる。
それを無くそうとすれば更なる兵器が生み出され、再び悪用されるに違いない。イタチごっこも良いところだ。
画面では盛大な拍手が鳴り響いているが、ヴィータやシャマルは耳だけ傾けておけばいいと思ったのか食事を再開する。俺もそうしようかと思ったが、とりあえず最後まで聞いてみようと思って残りのメンツと同様に動きを止めたまま演説に耳を傾ける。
『首都防衛の人手は未だ足りん。非常戦力に置いても我々の要請が通りさえすれば、地上の犯罪も発生の確率で20%。検挙率においては35%以上の増加を初年度から見込むことができる!』
「……このおっさんはまだこんなこと言ってんのな」
「レジアス中将は古くから武闘派だからな」
「……あ、ミゼット提督」
なのはの声にヴィータは「ミゼット婆ちゃん?」と言いながら画面に意識を戻した。現在画面にはゲイズ中将の奥に3人の人物が映っている。
まずはヴィータが婆ちゃんと呼んでいる優しげな笑みを浮かべている女性。名前はミゼット・クローベル、本局統幕議長という役割を担っている。
次に……頬に傷のある貫禄のある男性の名前はラルゴ・キール、武装隊栄誉元帥である。最後に真面目そうな雰囲気の男性、彼は法務顧問相談役のレオーネ・フィルスと言う。
「伝説の三提督揃い踏みやね」
「でも……こうしてみると普通の老人会だ」
「もう、ダメだよヴィータ。偉大な人達なんだよ」
はたから見た感じはヴィータの言うようにごく普通の老人にも見える。しかし、フェイトの発言も真実だ。あの方達は管理局を黎明期から今の形まで整えた功労者達なのだから。
とはいえ、人の良い方達でありヴィータ達は過去に護衛任務を受け持ったこともあるため、ミゼット提督達とは交流がある。特にミゼット提督ははやてやヴィータ達のことがお気に入りらしい。ヴィータが彼女のことを好きだと素直に言うのは、おそらくそのへんが関係しているのだろう。
「そういえば、ショウくんはこの後どうするんや?」
「フォワード達のデバイスの調整……と言いたいところだが、シャーリーが任せてくれって言ってたからな。セイも手伝うみたいだし……正直に言えば、これといってすることはない」
「なら街にでも出かけてきたらええよ。今
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