八話、デートです
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クレアと賑わう街を歩き回るユウト
小物雑貨を冷やかし、花屋で色とりどりの花々を眺める
他者から見れば2人でデートをしているようにしか見えない
そして今、小腹がすいた為屋台で売っていた肉まんを行儀悪いが歩きながら食べていた
クレアは小さな口を動かし、ハフハフと実に美味しそうに食べる
ユウトはその姿を眺めているだけで幸せな気分になっていた
「美味しいですね、ユウトさん♪」
クレアはそう言いながらユウトに笑顔で言う
「そうだな」
肉まんを食べ、少し歩き疲れただろうと休憩がてらお茶を飲む為ベンチへ
ユウトは紙製のコップに注がれたジュースを買ってクレアの元へ戻る
クレアは疲れた様子も見せず、楽しげに足をぶらぶら揺らしながら行き交う人々を眺めている
どこにでもいる可愛らしい、年相応の少女の姿……
ユウトは思わず両手に紙製のコップを持ちながら、クレアの横顔を眺め続けてしまう
「どうかしましたか、ユウトさん?」
彼女は首を傾げながら聞く
「クレアがあまりに可愛くて、つい見とれていただけだ」
ちゃっかり褒めながらジュースを渡すとクレアの真っ白な肌は色が変わるように赤くなる
それでもジュースを受け取っているが……
「ユ、ユウトさん!? からかわないでください!!/////」
「失礼。本音が出してしまいました」
「だから、からかわないでください!!/////」
クレアは謝罪したのになぜか頬をハムスターのように、膨らませながらジュースを飲んでいる、器用である
その時だった
「……ん?」
ユウト、クレアの前に見慣れた家紋……というよりもエルステイン家の家紋が刻まれた馬車が停まった
「お嬢様、ユウト様、お出掛けの途中申し訳ありません」
執事さんがそう言いながら馬車から降りて話す
「セバスさん?」
「知ってるの?」
「うん、セバス・チャンさん……お父様の執事です」
ユウトの疑問に笑顔で答えるクレア
「実は、お二人に《神義院》から"つれてきてほしい"と……」
「「……《神義院》から?」」
セバスの言葉にクレアとユウトの二人は顔を見合わせるのだった……
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