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ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー
SAO
圏内事件
第9話
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か…、
これにより、アスナは名実共に敗北し、サチに敵意を抱く事となった。
それ以降サチは〈俊足の槍突〉の異名を持つ様になったが、サチはその呼び名を嫌っている。
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それから1ヶ月後の4月中旬、最前線59層のフィールドの安全地帯。
キリトは木の下で仮眠をとっていた。
サチはと言うと、自分の膝をキリトに貸して木の幹にもたれかかって仮眠をとっている。いわゆる膝枕だ。
その時…、
アスナ『ちょっと、何してるの?』
<血盟騎士団>副団長のアスナが2人に声をかけた。
キリト『なんだ、あんたか。』
キリトはぶっきらぼうに言った。
アスナ『攻略組の皆が迷宮区に挑んでいるのに、貴方達は何をしているの?』
サチ『イイじゃない、減るものじゃないんだし。』
アスナ『現実世界での私達の時間が減っていることを知らないの?』
サチ『知らない。』
アスナ『≪ピキッ??≫』
アスナは攻略をサボっている2人に文句を言ったが、サチの言動にブチギレした。
アスナ『ちょっと貴方!その発言、万死に値するわよ??』
サチ『人道的に反する作戦しか立てられない人に言われたくない。』
アスナ『なんですって〜??』
サチの言葉にアスナの怒りは頂点に達し、アスナは腰に収められた細剣を抜こうとした。
キリト『落ち着けよ、折角のお昼寝日和を邪魔しちゃ悪いって。』
アスナ『そう、天気なんて毎日同じでしょ?』
キリト『ここで寝転がれば解るって。』
その時キリトは怒り立つアスナを押し留め、昼寝に誘った。
アスナは反論したが、そよ風に当たるとスッカリ怒りが治まっていた。
小1時間後…、
キリト『ふあ〜。』
サチ『くう〜、よく寝た。』
キリトとサチは起きたが、その傍らを見ていると…、
キリト『うわっ??』
サチ『本当に寝ちゃった。』
キリト『だな。』
アスナ『スウスウッ……。』
アスナが爆睡していた。
これを見た2人は引いたような表情をした。
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それから夕方になるまで、アスナは起きなかった。
夕方、アスナはクシャミして目覚めた。
その際、その姿を2人に見られたアスナは細剣を抜こうとしたが、思い留まった。
アスナ『ご飯1回、ご飯1回奢る。それでチャラ。』
『『……。』』
アスナの発言に、2人は唖然となった。
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主街区に入った3人は、とあるレストランに入った。
『おいあれって、〈閃光のアスナ〉じゃないか?』
『それに、もう一方の女性プレイヤーは、〈青の槍壁〉のサチじゃねえか??』
『って事は、あの黒ずくめは……。』
早速話題となっていた。キリトはその視線が気になったが、サチは気にしていない。
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