プロローグ:4人兄弟姉妹、☆空レストランへ行く
そもそも現状BADEND√
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。そう思いながら、L○NEもとう○ぶも切り上げたあたしは、洗面所ではなくキッチンで手洗いとうがいを済ませたお父さんと入れ替わるようにキッチンに入った。
何度も言うけど、あたしは腐ってなんかない。小さい頃はちゃんとディ丸ニーとかサ○リオにも興味はあったんだ。あったはずなんだ。
そのかわり、じゃあ今は――などとは死んでも聞かないでほしい。
「そんでお父さん。こんな時間だけど何か食べる? それとももう寝る?」
「そうだな……。何か軽いものが食いたい」
「ん。わかった」
冷蔵庫の脇にかけてあるエプロンを身に着けると、冷蔵庫の中に残っていた野菜をいくつか手に取り、調理の準備を始めようとしたあたしは、ふと対面式のキッチンカウンターを挟んでお父さんが立っていることに気付いた。
「……どうかした? もっと軽いもののほうがいい?」
「なあ、どうしても塗りできないか?」
……やっぱそれかぁ。いつか切り出してくるだろうと予想はしてたけど。
「無理なものは無理」
「本当に無理なのか?」
「あたしの身体はひとつしかないんだけど?」
そう言うと、それ以上のお父さんの質問を遮るようにあたしはまな板の上に並べた野菜を切り始める。それほどの大きさも量もないけれど、あえて大きな音を立てて。食べやすいようという建前のもと、本当は微塵切りにしてやりたいけれど――ここはぐっと堪えて一口サイズにして。
「でもなぁ、お前ならウチの会社のやり方を知ってるだろう?」
「そりゃ教わったのがお父さんの会社の人たちだからね」
「だから――」
「でもあたしは今別ラインにいるんですけどー?」
野球少年の聖斗を除けば、あたし含めて我が家にはクリエイターないし創作活動に関係する趣味・職業を持つ人間しかいない。
ただ、その趣味や職業を堂々と名乗れないところがあり、うまく隠してぼやかしてごまかすしかないというのが痛い。心が、というよりは、精神的にという意味で。
コスプレが趣味の結月は表現者でもありながら、その衣装の型紙や大まかな縫製まではほとんどを自分一人で制作してしまう。あたしが関わるのは基本的に最終縫製とそのチェックくらいで、そして毎回スカートの短さや胸元の開き具合で言い合いになる。
見せちゃいけないところを見せてまで魅せなくていいというのがあたしの言い分なのに対し、結月はあくまで原作を忠実に再現してこそだと主張する。別にどっちが正しいとかぶっちゃけあたしはどうでもいいんだけど、やっぱり露出癖と勘違いされそうなキワドい衣装着た中学生の写真がネットにアップされているのを見ると、何とも言えない気分になる。被写体が実の妹なのだから余計に。
毎日が脳内ビビッドピンクな
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