プロローグ:4人兄弟姉妹、☆空レストランへ行く
このJK妹、接待経験あり(する側とは言ってない)
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こかに所属していない限り仕事量と結果に応じて手取りが決まる自営業だからね?
本文が学生である(はず)のあたしも、ぎりぎりまで仕事量減らしたにも関わらず納期間近となれば普通に徹夜作業になっている。なぜと問われると、別にわざとというわけじゃないのに必ずスケジュールが押してくるせいだ。日程が後にズレこむ理由を口にすると他の工程への愚痴の集中砲火からの爆発炎上オンパレードになるのでさておき、命を削り魂を燃やし、肉体を切り刻んで精神をすり減らし、常識とかモラルをかなぐり捨てた先に得られるクリエイターが求める新境地みたいなものは確かにあったりする。
現在15歳の女子高生に言われたかないと思うけど。某バスケ漫画にもあったよね? 第二のゾーン、的なヤツ。しかも確かにその門には門番がいたりするんだけど、あたしの場合、実体験に迫ろうとしすぎて危うくロストバージンの相手が制汗剤のスプレー缶になる手前だった。ひと夏の間違いって恐ろしいね。あたしは未遂で済んだけど。
「それじゃ私、一応連絡してみるね」
「え? ちょ、やっぱり行くの確定してるのかー?」
お兄ちゃんが隣で質問してるのに、結月は何も聞こえていないのか、スマホでお父さんとお母さんにL○NEメールを送信した。
「まあ、たまにはいいんじゃねえの? 父さんと母さんに贅沢させるのも」
「マジか? うぁー……」
いつの間にか聖斗まであたしの味方発言をしてくれてる。
お兄ちゃん。(外見も性格も)可愛い妹なんて画面の向こうにしか存在しないんだよ? 事実をいい加減理解しようね?
とはいえ、こんな多忙な両親の存在もあたしがこうしてくたびれた一因。暗に家事を担うように育てられてきた結果、料理も掃除も洗濯も裁縫も、果てには奥様方との会話スキルもゲージ振り切りそうなくらいまで成長した疑似主婦ができあがってしまったというわけだ。
けどその反面、お兄ちゃんは高卒後に音響系の専門学校に通い、あたしは今年から高校に通わせてもらえてるし、聖斗も結月も将来的に大学まで進学しても問題ないくらいの預貯金が我が家にはある。部活とか習い事は比較的好きにやらせてもらえたし、欲しいものはちゃんと理由と目的を言えば簡単に手に入った我が家は比較的裕福なほうなんだろうと思う。
「……あ、お母さんからメール来た」
「なんて言ってる?」
「『彩姫ちゃんはしおりんとお泊りデートだから、4人で楽しんできていいよ(はぁと』だって」
「まーたあの母親は自分のことちゃん付けで呼んでんのか」
結月が読み上げた母親――あたしたちの実母だよ?――からのメールに、聖斗が思わずボヤいた。その指摘に関してはあたしや結月も同感なのを確認している。てかツッコミそびれたけど、あの母親はハート
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