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ファイナルファンタジーT
33話 『交錯する想い』
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………。よく分かンねーよ、アイツの事は」

「え、何よそれ、仲間なのに分からないの?」

 背を向け座り込んだままボソリと云うランクに、レフィアは怪訝に感じる。

「あんましゃべんねェし、何考えてンのかサッパリで……ほとんど無表情だし、オトコかオンナかも分かったもンじゃねェ」

「何だそれっ、そいつどんな外見だよ?」

 ランクの話から、ますます気になってくるルーネス。

「髪は……白くて長ェ。体は────普段赤マントに隠れてやがるけど細身で、胸はオンナみてェに突き出てるようには見えねーな……。声は、ハッキリした男って感じでも女っつう感じでもねェっつーか」

「あ〜、ムネに関してはアレだぜ? マナ板同然に見える女ってのはいるもんだ! レフィアみたいにな〜?」

「 ────ルーネス、あんたそんなにあたしに斬られたい?」

 レフィアからただならぬ殺気をかんじてルーネスは思わず後退るが、ランクはお構い無しに独り言のように呟く。

「背は高ェ方だと思うが、オレと同じくらいか……? 何度か抱えた事あっけど、割と軽かった」

「抱えたって……、どんな状況だよそれ」

「そこまで話す気ねェよ。……もういいだろ、オレのこた放っとけ」

「 つまり、あなたとしてはもっとちゃんと知りたい訳ね、その人の事」

「否定は……しねェよ」

「ふぅん。だったら次に会った時、色々ハッキリさせてみたら? 強引すぎるのは良くないけど」

「云われなくても、そのつもりだっつの」

「う〜ん、話聞いてたらおれも会ってみたくなったな? このままランク達に付いてくか!」

「あのねぇルーネス、あたし達は別にやる事あるでしょ。余計な事考えるんじゃないわよっ」

「オマエらには一応、感謝してるぜ。手伝ってくれてサンキューな」

 仏頂面ではあるが、レフィアとルーネスに顔を向けて礼を云うランク。

「いいって別に、困った時はお互い様だろ!」
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