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【銀桜】7.陰陽師篇
第6話「天魔外道ニモ負ケズ」
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髪の兄妹だと悟った途端、顔中嫌な汗が噴き出す。
 だがそんなのを拭く暇もなく、さらなる動揺が道満を襲う。
 両腕を銀髪の兄妹に、両足をお団子頭の少女と全身タイツの少年にそれぞれ捕えられ身動きができなくなってしまったからだ。
 動きを封じられた道満は猛スピードでリングへ落下していく。
「兄者が大分世話になったな」
「キン○マのお返しじゃああああ!!」
 直後、銀時たちによって開かれた道満の股間は真下の外道丸の金棒に激突した。


 とんでもない激痛に転げまわる道満は、やがて股間を押さえながらその場に倒れこんで生きた屍と化した。
「こここここんな虫ケラにこの俺が……」
「いくら最強の力を手に入れようと、仲間のいないぬしに勝ち目はない」
 諭すように晴明は告げるが、股間を押さえる彼の耳には届いていないようだった。
 色んな意味でもう戦えない身体になっても、道満は未だ目の前の晴明と結野アナに憎悪の視線を送り続ける。
「晴明、(たみ)を巻き添えにしてまで一族の名を護りたいか」
「フン、江戸守護の面目など欲しくばくれてやる。気に食わぬものがあれば消すがいい」
 家柄や地位と名誉に目がくらんでいた。
 今はそんなものいらない。
 もう何を失ってもいい。
「だが(こやつ)の笑顔を貴様に――」
「市井の人々の笑顔をあなたに――」

「「消させはしない!!」」

 兄はたった一人の妹のために
 妹は江戸に住む人々の幸せのために
 暗雲を晴らす一撃を放った。

=つづく=?

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