恋人の時間(2016/05/16 一部修正)
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
きた杉野にクラス男子の殆どが声を掛けている。こうなった原因は少し前に教室に入って来た2人組にある。
「ねぇねぇ、渚。イッキ君と神崎さん、やっぱり昨日何かあったのかな?」
「茅野。多分?じゃないと、腕組んで登校なんてしないと思うし」
そう。いつもより少し遅く教室にやって来たイッキ君と神崎さんは恋人の様に腕を組んでいたんだ。で、それを見た杉野がショックの余り真っ白になって今に至っている。
男子の殆どが杉野に声を掛ける中、女子一同はイッキ君と神崎さんの関係が気になるのか、チラチラと視線を向けている。けど、どれだけ気になっていても、2人に直接聞きに行く猛者は―――
「ねぇ、イッキ。神崎さんと腕組んで登校って、もしかして2人って付き合ってんの?」
いたーーーー!猛者がいたよ!!クラス男子で唯一杉野に声を掛けてなかったカルマ君が質問しちゃったよ!!
カルマ君の質問に対して神崎さんは顔を赤く染めて俯き、イッキ君も照れ臭そうに頬を掻きながら、カルマ君の質問に答えた。
「おう。俺ら、今日から付き合うことになったから。んな訳で、男子は今後有希子を厭らしい目で見るな。見た奴は焼き土下座の刑に処す」
このイッキ君の発言にクラスの殆どが目を見開いた。だって、稼ぎはするもののお金に余り執着してないイッキ君が、まさか神崎さんにここまで執着した様なことを言うとは思わなかったからだ。
「やっぱ、昨日何かあったの?イッキ、昨日神崎さんを家に連れ帰ったでしょ?」
「あれは有希子専用のA・Tを作る為だ。頼まれてたからな。あっ、不破のも完成したから、今日持ってきた。取説とかも入れてるから」
「あ、ありがとう。って、あれ?イッキ君、昨日まで私のこと“さん”付けで呼んでなかったっけ?」
「ああ。昨日の放課後の出来事で色々と思う所があって、俺自身E組にかなり馴染んだと思うから、これを期に女子も一部を除いて名字呼び捨てにしようかと思って。別に深い意味は無いから気にすんな」
引き続きカルマ君が質問し、イッキ君はそれに答えると同時に不破さんに少し大き目の箱が入った袋を渡した。っていうか、今更だけどイッキ君、神崎さんのこと下の名前で呼び捨てにしてる。
「あと、俺達の交際に関しては余り気にすんな。できる限り皆に迷惑掛けない様、俺と有希子も自重すっから。
あと、有希子と不破に作ったついでに言っておく。A・Tが欲しい奴は自己申告してくれ。工場にオーダーメイドで発注した部品も順調に量産されてるから、いつでも作れる。
A・Tを使える様になれば、暗殺成功率も上がるだろうしな。A・Tのことが分からない奴はGE●でエア●ギアを借りてくれ」
イッキ君は皆にそう告げると、神崎さんと2、3言葉を交わしてから自分の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ