暁 〜小説投稿サイト〜
Dead!?お笑い部。
第3話 辛辣な雨と降りしきる涙
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「よーし、新生お笑い部、始動だ!」
「「「「おー!!」」」」
 米田(ヨネダ) 砂種(ジャシュ)の音頭に合わせて、4人は手を大きく振り上げた。
「……で、お笑い部はいいけど、この部って何するの?」
 暮家(クレイエ) 智野(トモノ)は少し冷静になって尋ねた。
「そりゃあお前、お笑い部っつったらお笑い部よ」
「大会か何かにも出るのか?」
 塚見(ツカミ) 一男(カズオ)はポケットから折りたたみ式のハリセンを取り出した。
「形なら入ってる」
「ありだな」
 砂種は深く頷いた。
「だが、お前がツッコミになるかは分からないからな」
「……今時のお笑いって、ハリセン使うのか?」
 付石(フイシ) 夜騎士(ダークホース)は渋い表情をした。
「使うさ。アマなら」
 砂種はフフと笑った。
 今日、未来に向けて、大きな1歩を進みだした。
 こんな素晴らしい日が毎日のようにくればいいのにと思った。
 だが、現実は無情にも、全てを踏みつぶしていく。


「よーっし、今日の活動はこれで終わり」
「おつかれー」
「あー疲れたー。これからみんなでコンビニ行かねーか?」
「買い食いとは、それが教師の前でする話カレー?」
「はは、まー大目に見てくださいよ先生」
「しょうがないカレーねぇ」
「……って先生」
 砂種は急に立ち止まった。
「何カレー?」
「その語尾、何ですか?」
「へっ!?あ、あの、これはだね、そ、その実家が農家でよく大根役者ーなんてウドの大木みたいなやつらに言われててそれでえーっとあーっと……クソガァ!」
 そう叫びながら、シリコン製の偽物の顔を脱ぐと地面に思い切り叩きつけた。ビチッという鮮魚のような音がする。
「めんどくせぇ!ああそうだ、いかにも、俺は、カレー唯一化身、妹尾鶏(マイオドリ) 平目(ヒラメ)だ!」
「お前、先生をどうした!」
 砂種がズイと前に進み出た。
「どうしたと聞かれて答える悪人はいない!だが俺は正義の味方だ、特別に教えてやろう。あいつは俺の特製スパイスの材料となった」
 平目は誇らしげに言った。
「ふざけんなてめぇ!先生を返しやがれ!」
 砂種は平目に掴みかかろうとしたが、智野達3人は砂種を取り押さえた。
「落ち着いて米田!」
「うるせぇ!これが落ち着いていられるかってんだ!」
「今の俺達じゃあいつに勝てない」
「勝てる勝てないなんてやってみなくちゃ分かんねぇだろ!」
「……米田君、アレを見るんだ」
「アレって!……」
 砂種は夜騎士の指差した方を見た。
『今日もお兄さんお姉さんと一緒に、ダイジョーブ体操したい人ー!』
「はぁああぁぁぁあぁぁああい!!!!」
 グワォッ
「グッ!」
 砂種は咄嗟に顔を手
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ