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英雄は誰がために立つ
Life6 湯けむり
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生に関心が薄いんですねぇぇ。士郎さんんん!」
 「そう言うワケじゃないんだが・・・・・・」

 アザゼルとの会話に興奮する一誠を、眼を細めて見やる。

 「それにしてもイッセー君、興奮し過ぎだなー」
 「・・・・・・・・・祐斗は、あの手の話は苦手か?」
 「え?いえ、別にそういうワケじゃ――――」
 「誤魔化さなくてもいいんだぞ?一誠は少々、性に対して目覚め過ぎだが、祐斗たちの年齢を考えればおかしい事じゃないんだからな」
 (士郎さんもぉぉぉ、大して年齢変わらないのではぁぁぁ?)

 こういう発言が、度々士郎を年齢以上に歳がいっているのではないかと言う疑問を、周囲に蔓延させている原因になっていた。
 そんな3人の会話を耳に入れていたのか、アザゼルが士郎に言う。

 「お前さん、さぁ――――」
 「呼び捨てで構いませんよ」
 「じゃあ、藤村。質問させてもらうぜぇ」

 アザゼルの眼が、士郎を見ながら怪しく光っていた。


 −Interlude−


 士郎達が温泉を楽しんでいる頃、此方でもほとんどの美少女たちも、温泉の効能と芯から温めてくれる湯に浸りながら癒されていた。
 そんな時、男湯の方から一誠の興奮の声が収まったかと思えば、アザゼルの大きな声が聞こえた。アザゼルの声と言うだけで、朱乃のみが顔を若干しかめた様だが。

 『じゃあ、藤村。質問させてもらうぜぇ』
 『何でしょう?』
 「士郎とアザゼルが話ねぇ。またさっきの様な事に成らなければいいけれど」

 2人の声が聞こえてきてから、真っ先に反応したのはゼノヴィアであったが、声にして感情を露わにしたのはリアスだ。
 そんなリアスの言葉に、ゼノヴィアとアーシアは頷き、朱乃はよく解らないが不機嫌極まりないように顔をさらに顰め、小猫は元気な下げに顔半分まで湯船に浸かりながらボーっとしていた。

 『お前さぁ、この手の話に結構淡白だよなぁ』
 『?それが何か・・・』
 「そう言えばそうねぇ。ゼノヴィアと椿姫の色仕掛けも、悉くスルーされるんでしょう?」
 「ああ、未だ白星一つ挙げられていませんよ」

 部長の質問に、ゼノヴィアまでもが顔を顰める。

 『それにさっきのイッセーとの会話にも反応示してなかったし、お前、ひょっとして――――』
 『はい?』

 『――――女を抱いた事あるんじゃねぇか?』
 『は?』

 このアザゼルのあまりの爆弾発言に、全員の思考が停止した。

 アザゼルの口から、『女を抱いた』までで、ゼノヴィアの思考は停止した。
 『事ある』までで、彼女の思考が再起動した。
 『んじゃ』までで、彼女は瞬時にその言葉を受け止めて理解した。
 『ねぇか?』までで、彼女の脳はオーバーロードしたと言うのに、
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