マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0996話
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もの救いは、美砂がこの手の事に慣れていた事だろう。
あやか、千鶴、円、美砂。いわゆる従者組と呼ばれている4人は、全員が全員ちょっとその辺では見る事が出来ない程に魅力的な女だ。
それぞれが個性的な魅力を備えている4人だが、その中でも特に美砂は今時の女といった感じの、言ってみれば4人の中では最も親しみやすい魅力を持っているとも言える。
当然そうなれば美砂に対して好意を抱き、恋心を抱くという者が多くなるのも事実だ。
エヴァの魔法球の中で行われた卒業パーティの時に朝倉から聞いた話によれば、高校3年間で最も告白された数が多かったのは美砂だって話なんだから、その辺は事実なのだろう。
あやかや千鶴の場合はいわゆる、高嶺の花。家が財閥だったり会社の経営をしていたりというのや、本人の性格もあって手が出しにくい。
その点、円と美砂は出自が一般人だという事もあって、声が掛けやすいんだろう。
そして円と美砂では、円の方は生真面目なタイプで――中学の時はバカレンジャー予備軍だったが――気も強く、そういう意味で美砂の方が告白数が多くなった訳だ。
……まぁ、その円にしても以前聞いたように告白された数は多かった訳だが。
ともあれ、そんな美砂だ。アウルが好きになるのも分からないではない。
色々な意味で予想外な組み合わせだったが。
「で、それを俺に言う為にわざわざ呼び出したのか?」
「……ああ。美砂はその、なんだ。一応アクセルの恋人の1人だろ? で、アクセルはシャドウミラーの代表だ。そんな相手に告白したんだから、一応言っておくべきだと思ってな」
見かけによらず馬鹿正直な奴。
今のアウルを見てそんな風に思ってもしょうがないだろう。
勿論愉快か不愉快かと聞かれれば、それは不愉快と答える。
だが、誰かを好きになるというのは理屈ではない。そもそも、理屈で言えば9人もの恋人を持っている俺は色々な意味でアレな存在だろう。
自分で自覚出来ないのが恋心なのだ。
それに、美砂がアウルを受け入れたというのならともかく、それを断った以上、俺がどうこう言う必要はない。
「ふぅ、分かったよ。別にお前を責めはしないさ。そういうものだってのは理解しているつもりだし。けど、そうだな。出来れば次からは恋人のいない相手を狙ってくれれば、俺としても嬉しいんだけどな。そうなればこういう騒ぎにはならいし」
まぁ、誰を好きになるかなんてのは、自分で決められる訳でもない。
取りあえず付き合って、そこから好きになっていくというのなら話は別だが。
「……ああ。今回は俺が色々と悪かったよ」
そう呟いたアウルだったが、その視線が真っ直ぐに俺の方へと向けられる。
「けど……いいか、美砂を泣かせるような真似をしたら絶対に許さないからな。例
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