鈴木太郎〜 「死亡」
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ッパをどけると、本来いるはずのものがいず、代わりに俺のボイレコーダーの部品が幾つか転がる形で散乱していた。
そこまでは良かった。良くはないけど‥‥。壊れたボイレコーダーは何を思ったのか、今朝方録った音声を永遠と再生される。
『きますお兄ちゃん!行ってきますお兄ちゃん!行ってきますお兄ちゃん!行ってきますお兄ちゃん!行ってきますお兄ちゃん!いってーー』
「たろちゃん‥‥‥」
ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ノンノンノンノン!!!時よ止まれ!
「母さん違うんだ!これはその違うんだ!!あれはこれがそれになって俺じゃない!!」
「これ‥‥亜美ちゃんの声‥‥」
ボイレコーダーに気を取られていると、俺のお腹に何かが飛び降りた。
俺はそれを見ることなく、母さんの気をこちらに向けた。
「母さん殺せ!早く殺してくれ!Gもゴキ兄も一緒に殺してくれ!!マカンコウサッポウでひと思いに!!」
「え‥‥あっ!たろちゃん動かないでね!!ごめん!!」
母さんは一直線に俺のお腹に不時着したGに向かってスリッパを振りかぶった。
俺はこの時、本日二度目の走馬灯体験をした。
そうか‥‥。これで俺も死ぬのか‥‥。
楽しい人生だったとは言えなかったけど、刺激のある人生だった。
ちょっと俺にはスパイスがきつめだったかな。
来世ではみんなに愛される‥‥‥‥アニメになりたい。
勿論、女で、亜美の声を当ててもらって、1クールすぎたら自然にいなくなろう。
俺はそんなことを思いながら、社会的にも死ぬ直前に一つ学習できた。
人間って‥‥ガチのパニックになったら‥‥‥
玄関のドアさえ開けられないんだな。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「うらぁぁぁぁ!!」
あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!
「おりゃ」
ブチュッ
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