鈴木太郎〜 「死亡」
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
路の妨げになるので十分に効果はある。
俺はその時亜美へ抱いていた感情は、怒りでもなく恨みでもなく、申し訳ないという感情だった。
そもそもこの原因を作ったのは俺だしな。
窓開けっぱにして9時間も爆睡してたのが悪いんだ。
ぶっちゃけた話‥‥
Gがここに集まってきたのは偶然じゃなくて必然なんだ。
俺が潰したGって‥‥‥きっとメスだわ。
死ぬ直前に何かしらのフェロモンを家中にぶっ放したんだろう。
家にはどこにも逃げ場はない。
ならばここは男らしく、妹をGから守るという建前を利用した、俺の招いた事故を俺自身で止めてやる!
結果的には俺は自分で招いた事故を亜美から借りを二つほど作って自分で処理する形なのだが。
「さぁこいよ。潰してやる」
俺はすでに汚れている身。Gの一匹や二匹や三匹や四匹ぶっつぶしてやる!!
カサカサカサカサッ
ひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!やっぱ無理キモい!!怖い!!助けて
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」
「きゃぁぁぁぁあ!!!」
俺らはともに叫んだ。
何年もの間忘れていたあの存在が、再び俺らに恐怖を植え付ける。
高温に反応した一匹のGが亜美に向かって羽音を立て飛んでいく。
俺はただそれを見届けることしかできなくて、自分の弱さを痛感した。
しかし、亜美は幸い恐怖に打ち負け泡を吹いてその場に崩れ落ち気絶した。そのおかげでGの猪突猛進を避けることができた。
「おい亜美起きろ!口開けてたら奴らが入り込むぞ!」
カサカサカサッ
バンッバンッ
俺は玄関に無造作に置かれた自分の靴を両手に持ち、亜美の高音に反応しなかった二匹を昇天させた。
しかし、飛んで行った一匹のGをそのおかげで見失ってしまった。
俺は両手の靴を恐怖のあまり振り上げることができず、靴から手を離すこともできなかった。
この状態でGに襲われてしまったらひとたまりもない。
どこだ!どこいった!
ガチャッ
身動きが取れぬ状態で首だけをキョロキョロと動かしGを探していると母さんが仕事から帰ってきた。
「亜美ちゃんにたろちゃんこんなとこに寝転んでどうしたの?」
母さん!!神だ!!ヴィーナスが帰ってきた!!
「母さん!今ここにGがもう一匹いるから殺して!!始末して!!」
「え‥‥よくわからないけどわかったわ‥‥」
オドオドと帰宅早々目の前の光景に戸惑いを見せるが、しっかりと持つべきもの(スリッパ)は持っている。
「そこか!!!」
パンっ
靴なんかより良い音を響かせるスリッパは、俺の手のすぐそばで獲物を仕留めた。
「やった!!潰したわよたろちゃん」
「あ、ありが‥‥」
しかしスリ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ